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1票の格差2.14倍…政令市で最大

大阪市議会の主な逆転現象

 大阪市議会の「1票の格差」が全国の政令市で最大になっている。人口の少ない区の方が議員定数が多い「逆転現象」が複数あるのも大阪市のみ。市議会は定数配分の見直しに向けた検討会を先月設置した。年内決着を目指すが、抜本的な是正が見送られてきた経緯もあり、どこまで踏み込めるか不透明だ。

やっと是正着手

 2015年国勢調査の速報値に基づいて毎日新聞が試算したところ、大阪市議会(定数86)では最大2.14倍の1票の格差が生じた。これは大正区(人口6万5172人、定数3)と中央区(同9万3037人、同2)を比べた値で、中央区の方が人口が多いのに議員定数が少なく、逆転現象も起きている。市内24区のうち12区で1票の格差が1.5倍を超え、逆転現象は18件に上る。

 全国の政令市では、大阪市と議員定数が同じ横浜市議会が最大1.28倍、札幌市議会が最大1.47倍で、唯一2倍を超える大阪市がワースト1位。逆転現象も、大阪市以外では堺市議会で1件あるのみだ。

 なぜ、大阪市の不均衡が際立つのか。背景には、全国でも有数の「都心回帰」現象がある。同市の定数配分は05年国勢調査を基にしているが、15年調査で中央区の人口は39.2%(約2万6200人)増え、西成区は15.7%(約2万800人)減った。市全体の人口は2.4%増と大きく変わっていないが、タワーマンションの建設が相次ぐ中心部は新住民の流入が進む一方、市南部や西部はじりじりと人口が減り続けている。各区の人口変動率の差が大きく、1票の格差が拡大する要因になっている。

 議会側の姿勢も問われる。逆転現象は05年時点で生じていたが、ベテラン議員の選出選挙区は定数減が見送られた。10年国勢調査で逆転現象が拡大したのに、是正しないまま15年に市議選が実施された。ある市議は「『大阪都構想』を巡ってぐちゃぐちゃになり、議員定数について話し合える雰囲気ではなかった」と打ち明ける。

 見直しに向けた検討会は各会派の代表者らで構成し、月1回ペースで開く予定だ。検討会に参加する議員は「1票の格差を1・5倍以内に抑え、逆転現象を解消したい」と話す。ただ、定数配分は会派の勢力や議員個人の当落に直結する問題だ。議員定数の大幅削減を主張する大阪維新の会と、反対する他会派との意見の隔たりもあり、合意形成は一筋縄ではいかなさそうだ。【平川哲也、小林慎】

◇政令市議の定数配分◇

 公職選挙法は、政令市議の選挙は行政区ごとに実施し、各区の定数は人口比例を基準として条例で定めると規定している。政令市議の定数配分を巡り、最高裁は1996年、1票の格差が最大1.73倍、逆転現象が14件あった名古屋市議会について「議会の裁量権を超えておらず、違法ではない」との判断を示した。

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