神奈川最古の木造校舎が全焼 相模原

神奈川最古の木造校舎が全焼 相模原
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3日朝、相模原市で神奈川県内で最も古い木造2階建ての小学校の校舎が全焼する火事がありました。この学校では、5日に入学式や始業式が予定されていて、教育委員会などが対応を検討しています。
3日午前5時すぎ、相模原市緑区の市立青根小学校で近くの住民から「大きな音がしたので学校を見たら火が出ていた」という通報が消防に相次いで寄せられました。火は2時間半後にほぼ消し止められましたが、木造2階建ての校舎およそ1300平方メートルが全焼しました。学校は春休み中で、当時職員や児童はおらず、けが人はいないということです。
相模原市教育委員会によりますと、青根小学校の校舎は火災のため昭和18年に立て直され、木造建築としては県内で最も古い校舎で、市の登録有形文化財にもなっています。学校では5日に新入生1人の入学式と在校生の児童3人の始業式が行われる予定でしたが、教育委員会と学校では式典や新学期の授業をどうするか対応を検討しています。
学校は相模原市緑区の中心街にあたるJR橋本駅から25キロ離れた丹沢山地の山すそにあります。

住民や校長の話

学校の近くに住む男性は「午前5時前に花火のようなドカーンドカーンという音がして外に出たら、小学校から火が上がっていた。延焼しないように消火栓を使って水をかけたが、火の回りが早くてあっという間に駆けるように火が広がっていった」と話していました。
また、この校舎は昭和18年、火災が起きたとき地域の人たちが協力して建て直したということで、50年以上前にこの学校を卒業した男性は「青根小学校は親や地域の人たちが総出で山から木を切り出して作った学校で、地域の宝だった。焼けた姿を見たときには涙でいっぱいになった。大変残念で、悔しいです」と話していました。
青根小学校の須藤ゆかり校長は「学校は地域の宝物なので、こんなことになって本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。新入生を入れて4人の子どもたちも青根小学校が大好きでショックを受けていると思うので、先生たちも同じ気持ちだから一緒に頑張っていこうねと伝えたい」と話していました。