猪瀬前都知事、20年東京五輪の縦割り行政を批判 自分だったら「こんな風にならなかった」
2016年4月3日14時30分 スポーツ報知
前東京都知事で作家の猪瀬直樹氏(69)が3日、テレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」(前11時55分)に出演し、巨額の整備費が問題となった新国立競技場など2020年東京五輪・パラリンピックでの縦割り行政を批判した。
猪瀬氏は「当初より人件費とか資材(の価格)は上がってる。ある程度はしょうがない」とした上で、「新国立のように1300億円の予算がいきなり3500億円になって、2割大きさをカットしたのにもかかわらず3000億円。で、最後は2500億円。(予算がこんなに)乱高下することはおかしいし不透明」と指摘した。
新国立をめぐっては、膨張した整備費に批判が集まり、当初のザハ・ハディド氏のデザイン案を白紙撤回。再コンペが行われ、建築家・隈研吾氏らのチームの案が採用された。しかし、今度は聖火台の設置場所をめぐり、各組織間の連携不足が露呈した。
招致委員会「チーム・ニッポン」を率いた猪瀬氏は、「招致が決まった後にも聖火台の話は出ていた。宙に浮く聖火台とか、えっと思うようなアイデアは出てた。演出と競技場は一体ですから」と話し、「招致の時は本当にいろんな団体が一つになって情報を共有していた。それが(五輪)組織委員会ができてから縦割りになっちゃった」と、組織委、日本スポーツ振興センター(JSC)、文部科学省、東京都などがバラバラになっている現在の体制を批判した。
司会の阿川佐和子氏が「猪瀬さん、(都知事を)辞めて、巻き込まれなくて良かったですね」と突っ込むと、猪瀬氏は「なんで? こんな風にならなかったよ」と、自身が都知事を務めていれば問題は起きなかったとの認識を示した。