46歳男性が首都高でタクシーにはねられ死亡 酔って進入か

2016年4月3日6時0分  スポーツ報知
  • 首都高都心環状線内回り芝公園出口
  • 男性がはねられた、芝公園出口

 2日午前1時20分ごろ、東京都港区芝公園4丁目の首都高速都心環状線内回りで、芝公園出口と本線をつなぐ道路上を歩いていた東京都大田区に住む会社員の男性(46)がタクシーにはねられ、頭を強く打って死亡した。警視庁高速隊によると男性は酒を飲んでおり、誤って出口から徒歩で進入したとみられる。首都高速は簡単に進入できる出口が多く、花見や歓迎会のシーズンで普段とは異なる場所や屋外で飲酒する機会も多いだけに、注意が必要だ。

 新年度最初の週末に、いたましい死亡事故が起きた。警視庁高速隊によると、現場は出口から150メートルくらい入ったところで、本線から出口に向かう車が走る場所。事故が起きる直前に、別の車から「歩行者が入っている」と110番通報があったという。

 高速隊では、男性がなぜ現場を歩いていたかを捜査しているが、状況などを総合すると酒を飲んで進入禁止の出口から間違って徒歩で高速に入ってしまい、タクシーにはねられたとみられる。出口は芝公園の正面に位置し、桜が満開に近い状態で咲いていた。

 歩行者や自転車はもちろん、125cc以下のバイクも進入禁止の首都高速。料金を支払う入り口には、係員がいたり、ゲートが設置されており、間違えて進入することはほぼないが、出口には何も設けられていない。1号線の芝浦など、出口が道路の中央部にあるインターでは、誤って進入する可能性は低いが、問題は通常の交差点と区別がつきにくい場所だ。

 芝公園の内回り出口は、道の両側をテニスコートに挟まれていて本線が見えにくい上、出口が一般道に合流という形でなく、丁字路の交差点状になっている。「首都高出口」の表示や×印の標識がなければ、出口と気付かないかもしれない。酒に酔っていれば、なおさらだろう。ほかにも、4号線外苑の上下線、2号線天現寺の出口など、一般道との区別が付きにくい「危険な出口」は都内に点在する。

 ドライバーは「そこに歩行者がいるわけがない」という感覚だろうから、反応が遅れる可能性は高い。首都高では、看板や路面文字などで防止を呼び掛けてきた。さらに昨年3月から歩行者の立ち入りや最近増えている逆走車を自動検知して即時対応することを目的とした「立入、逆走検知・警告システム」の試行運用を一部の出口で行っているが、芝公園には設置されていないとみられる。

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