放送法考える討論会 憲法学者や作家が意見交換

放送法考える討論会 憲法学者や作家が意見交換
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放送の自主自律や表現の自由などを定めた放送法について考える討論会が開かれ、憲法学者や作家の浅田次郎さんなどが意見を交わしました。
東京・千代田区の日本記者クラブで開かれた討論会では、放送法4条に規定された政治的公平性の確保を誰がどのように判断するのかなどを巡って意見が交わされました。
憲法が専門の成城大学の西土彰一郎教授は、「政治的公平性や事実の報道などの基本原則は、制作者に活動の根拠を与えるものだ。政治が放送の内容に干渉すると、権力の監視という報道の最も重要な役割が損なわれる」と述べました。
作家で日本ペンクラブ会長の浅田次郎さんは、「日本国民はどのような報道に接しても、みずからその是非を判断する力がある。なぜ、報道に対してそれほど神経を尖らせる必要があるのかというのが私の実感だ」と述べました。
また、言論やジャーナリズムが専門の専修大学の山田健太教授は、「放送法4条の内容は報道倫理の世界的な基準で、適合しているかどうかを判断する権限が政府にあるというのは特殊な国だ。放送法に基づいて、それぞれの放送局が視聴者に対する約束事を掲げており、それこそが放送の自主自律だ」と述べました。
さらに、メディアの現状に詳しい慶應義塾大学の岸博幸教授は「現在は政府が直接、放送行政を担い、与党の政治家が最終判断する制度である以上、どうしても判断が偏る可能性がある。放送法の解釈だけでなく、放送行政を担う組織の在り方がそもそも重要な課題だ」と述べました。