世界2位の戦闘機、英「タイフーン」来日か 「二番目」に強いその理由

「タイフーン来日」、その意義とは 日本と英国、その関係

 世界で二番目に強い「タイフーン」が来日し、航空自衛隊と共同訓練を行うその意義は、練度向上が期待できることはもちろんですが、日英の関係強化に繋がることが大きいといえます。

 現在、日英は「ミーティア」ミサイルを発展させた次世代型空対空ミサイルの共同研究を行っており、将来においてミサイルの共同開発も期待されます。

来日が期待される英空軍のアクロバットチーム「レッドアローズ」(2013年7月、関 賢太郎撮影)。

 またここ数年、日本はイギリスで行われる世界最大級の航空ショー「ロイヤル・インターナショナル・エアタトゥー」に海上自衛隊のP-1哨戒機などを派遣、飛行展示を行っており、その「返礼」として「タイフーン」がその高い機動性を活かしたアクロバットを日本の航空ショー、私たちの目の前で披露してくれることも十分に考えられます。

 日本とイギリスは太平洋戦争において矛を交えた過去こそありますが、歴史的には友好な関係であった期間が長く、この先、航空自衛隊のアクロバットチーム「ブルーインパルス」が初めて欧州へ派遣される、反対にイギリス空軍アクロバットチーム「レッドアローズ」が初来日し、さらに友好を深めるということもあるかもしれません。

【了】

Writer: 関 賢太郎(航空軍事評論家)

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

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コメント

1件のコメント

  1. イギリスとはかって、日英同盟を結んでいた友好国ですね。
    日露戦争時、バルチック艦隊のウラジオストクへの航海に常にプレッシャーを与え続けて、日本海海戦の勝利の一役を担っています。
    世界で最初に日本との対等な友好国関係を築いた尊敬すべき国ですね。