アクセス解析でどこまでできる?どこまでやるべき? 活用する上でよくある勘違い・間違い

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アクセス解析は魔法じゃないのよん。

アクセス解析で時間の浪費をしてませんか?

こんにちは。Nj-web(@nj_web)です。

Google Analyticsをはじめとするアクセス解析は、Web制作を単なるクリエイティブからマーケティングの一環とみなす風潮が高まる近年、ますますニーズが高まりつつあるスキルです。

ただし、どんなことにも魔法のような方法論が存在するわけではありません。

アクセス解析にも、得意とすることと苦手とすることがあります。

そんなアクセス解析の特質を理解せずにやみくもに使ってしまうと、時間の浪費につながるばかりか、思わぬ判断ミスにつながることもあります。

間違い1:アクセス解析でなんでも解決しようとする

「アクセス解析があればお小遣い減らしても大丈夫だよね?」「…無理っすよ。」

アクセス解析で手に入る情報は、原則として定量的なデータです。
定量的なデータとは、すなわち数値で表すことができるデータ。
そこから仮説を立てて、アクセスユーザーの心理や意図の仮説を立てることはできますが、確実性という面では欠けます。

すべての施策をアクセス解析で片づけてしまおうとせず、ユーザーアンケートやユーザーテスト(実際に他の人に見てもらって意見を聞くこと)を通して、定性的なデータも集めることで、より的確な施策を考案することができます。

とはいえ、いきなりユーザーアンケートやユーザーテストを行うのも非効率ですし、データが偏る可能性が高いものです。

私が考える最も効率的な施策立案のための課題抽出手法は、まずアクセス解析でざっくり仮説を立て、それに基づいてユーザーアンケートやユーザーテストを行うことです。

ちなみに、ユーザーテストと言うと大げさに聞こえますが、隣の人に少し話しかけてサイトを見てもらうというのも立派なユーザーテストなんですよ。

間違い2:正確な数値を計測することにこだわる

数字が合ってないじゃないのアンタ!!

現在のアクセス解析の技術において、100%正確な数値を取得するのは不可能です。

アクセスしてきたユーザーが特殊な環境であったり、想定外の行動を取ったりした場合は、数値がカウントされないことがあります。

また、サーバーインストール型とタグビーコン型など、アクセス解析ツールの仕様が違えば、根本的な集計方法が違うために、数値のずれが発生します。
これは、発生することがあるというレベルではなく、確実に発生します。
一致することの方がレアケースだと考えてください。

あとは、アクセス解析ツールと広告出稿ツールでのクリック数やコンバージョン数も基本的にズレが発生するものです。

ここで気を付けたいのが、そのズレの原因を追究する方向に動いてしまうというもの。
特にアクセス解析をあまり扱ったことがない組織だと、上司やお客様からの指摘等によりこの追究をしてしまうのです。

あなたがもしアクセス解析専任のエンジニアやお客様への説明責任が必要な立場でない、マーケティングにアクセス解析を活用しているという立場であるならば、よっぽどのズレが生じていない限り、そのズレを追究する必要性は薄いです。

アクセス解析ツールから提示される数値は、絶対値と捉えるのでなく、傾向値と捉えるようにしましょう。

間違い3:必要以上に大量のデータを集計する

で、この資料で何が言いたいんだね?

アクセス解析ツールの発展は目覚ましく、無料で使えるGoogle Analyticsですら、すべてを使いこなそうとすれば莫大な時間がかかる大量の機能を持っています。

ですが、実際に施策を考える際に決め手となるデータは、その大量の機能のなかのほんの一部であることがほとんどです。

にも関わらず、取得できるからといって大量のデータを抽出して辞書のようなレポートを作り、上司やお客様に提示したとしたらどうなるでしょうか。

上司やお客様は混乱してしまい、結局何が言いたいのかがわからなくなってしまうことでしょう。

大量のデータで見る人を圧倒して信頼感を与えるという使い方もなくはないのですが、その場合もレポートには必ずサマリーをつけて、何が言いたいのかを明確にするようにしましょう。

一番良いのは、少量のデータからでも信頼感を与えることができるよう、普段から関係性を作っておいたり、アクセス解析のマインドセットを共有しておくことですね。

また、アクセス解析に備わっている機能をすべて理解しようとするのも、一般的なWeb担当者や個人ブロガーの立場からは適切ではありません。
(私の場合はよく相談されるので必然的に覚えてしまうという面もありますが。。)

まとめ:アクセス解析は使い方を間違えると時間を浪費します

アクセス解析はサイトに訪れてくれるユーザーの反応を知り、サイト改善に活用するうえで大変便利な存在です。

でも、そんなアクセス解析も、使い方を間違えれば無駄なコストや時間を浪費してしまうこともあります。

特に、上記に挙げたような間違いは、アクセス解析にツール本来の目的を超えたものを求めてしまったがためにコストや時間を無駄にしてしまっている最たる例と言えるでしょう。

アクセス解析に限らず、ツールと呼ばれるものは万能ではありません。

アクセス解析を見ている暇があったら、周りの人の意見を聞いてサイト改善をしたりコンテンツを追加したりすることに時間を使った方が、早く成果を出すことができる場合もあります。

ツールを使いこなすことばかりに固執せず、どう活用するのかをしっかりとイメージしてから利用するようにし、アクセス解析とうまく付き合っていきましょう。

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