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【山陽道トンネル事故】
「オートクルーズを使用」/加害車両、速度維持して走行
広島県東広島市の山陽自動車道下り線「八本松トンネル」で2人が死亡した多重事故で、広島県警に自動車運転処罰法違反(過失致死)容疑で逮捕された皆見成導(みなみ・なりみち)容疑者(33)が、「(一定速度を維持する)オートクルーズを使用していた」と供述していることが29日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、皆見容疑者は、普段から時速を90キロに設定してオートクルーズ機能を利用していたといい、「事故当日も使っていた」と供述している。
皆見容疑者はこれまでの調べで、「(前の車の)ハザードランプに気付いていた」と説明する一方で、「朝日が差してきて眠くなった」と、居眠り運転を認めている。乗用車に追突した際の時速は70~80キロ程度とみられており、県警は皆見容疑者がオートクルーズ状態のまま居眠りし、ほとんど減速しないまま追突した可能性があるとみて調べている。
皆見容疑者のトラックのメーカーによると、オプションとしてオートクルーズ機能を追加できる。同機能には、前方との車間距離が近づけば自動でブレーキがかかる仕組みだが、「エンジンブレーキより少し強い程度」で、急な減速はできないという。