みなさん「不思議の国のアリス」はご存知ですか。きくまでもないかもしれません。
日本ではディズニー映画によって有名で、
アリスのグッズもよく店先でみかけるほどの人気があるようです。
また2010年には映画化され話題になりました。
しかし、原作を読んだことがある人は少ないのではないでしょうか。
映画もよいですが、原作がこれまた素晴らしい。
不思議の国へ
♠著者はだれ?♠
不思議の国のアリスを書いたのは、1832年、イングランドに生れた、ルイス・キャロル (本名チャールズ・ドジソン)で、彼はオックスフォードを出た後、数学教師になりました。
数学者が書いただけあって、見る人が見ればアリスも数学的にみられるんだとか・・・
彼が所属したオックスフォードのクライスト・チャーチの学寮長、ヘンリー・リデルには3人の娘がいて、キャロルは姉妹と親しく、頻繁に遊びにでたそう。
1862年の7月、姉妹とボートにのっていたキャロルは姉妹に物語をきかせました。その時にできたのが、不思議の国のアリスのもとになりました。
その風景が不思議の国のアリス冒頭に詩となってつづられています。
アリスというのは三姉妹の次女の名前で、アリスの世界はキャロルの身の回り、クライストチャーチの所々がモチーフになっています。
♥続編がある?♥
不思議の国のアリスには続編があります。その名も「鏡の国のアリス」。
実はディズニー映画は不思議の国のアリスと鏡の国のアリスがごちゃまぜになっています。
例えばトウィ―ドル・ディーとトウィードル・ダムの双子は原作の不思議の国のアリスにはでてきません。
二つの話のあらすじを紹介しましょう。
「不思議の国のアリス」
ある日、川べりで本を読む姉の横で退屈していたアリス。暑さにぼうっとしていると、目の前をうさぎがかけていきます。
たいへんだ、間に合わない。
うさぎを追いかけたアリスは生垣の下のあなに飛び込み、不思議の国へ迷い込みます。
「鏡の国のアリス」
愛猫のダイナのスノードロップのお話するアリス。話は暖炉の上にある鏡に向かいます。鏡の国はどんなところか?暖炉の上にあがったアリスは銀色のもやのような鏡を通り抜けて鏡の国へはいって行きます。
♣挿絵がたくさん♣
不思議の国のアリスのために、多くの絵描きが挿絵を描いています。
おそらく一番有名なのは出版された当初つけられたジョン・テニエルのものでしょう。
テニエルの挿絵
最近では日本人の手によるものも多く、いくつかの出版社はそれを挿絵として採用しています。
♦翻訳もたくさん♦
翻訳も本当に何人もの方がしていて、これほど多人数に訳される作品もなかなかないのではないでしょうか。挿絵の多さにしても、アリスの魅力を物語っています。
おすすめの翻訳は?
僕はアリスが好きで色々な翻訳を読みました。
アリスは訳者によってかなり雰囲気が変わる本で、
僕のおすすめは講談社の高杉一郎さんの訳ですが、文庫は今絶版のようです。
青い鳥文庫では出版されていますが、児童向けのためひらがなが多いです。新装版になって挿絵もテニエルから山本容子さんのものに変わりました。
テニエルの挿絵では角川から文庫が出ています。
角川は以前岡田忠軒さんの訳で出ていましたが、新訳になりました。
児童向けには青い鳥文庫もよいですが、
活字が大きくて読みやすいので、福音館のものもおすすめ。
老眼の方にもおすすめです笑
挿絵は本当にいろんなものがあるのでみてみると面白いです。
♠アリスを英語で読む♠
アリスは言葉遊びが非常に多く、翻訳家を悩ませる作品です。
英語が読めるのなら、原作そのままの、英語で読むとよいと思います。
子供向けの本なので英語の勉強にも非常に良いです。
ペンギンから不思議の国と鏡の国を1冊に合わせたものが出版されています。
僕はこの本を妹にプレゼントしましたが、それをきかっけにアリスを好きになったようです。
また講談社英語文庫から注付きのものも出ています。
僕ははじめこれで読みました。
また英語で読む時の参考書に以下の本もあります。
やや説教くさい内容ですが、読むときに役に立ちます。
僕は映画のアリスも好きですが、原作にしかない面白みというのがやはりあると思います。ユーモアと言葉遊びあふれる文章は映画では味わえません。
原作を読んだことが無い方はこの機に是非読んで、不思議の国を楽しんでみてください。