江戸家猫八さん死去 ウグイス声帯模写、66歳進行性胃がん

2016年4月1日6時0分  スポーツ報知
  • 3月8日放送の「徹子の部屋」で小猫(左)と親子共演した江戸家猫八さん。この収録が最後の仕事になった

 ウグイスなど動物の声帯模写の名手として知られる江戸家猫八(本名・岡田八郎)さんが、進行性胃がんのため亡くなっていたことが31日、分かった。66歳だった。所属先の落語協会が発表した。故人の遺志により、3月25日に近親者のみで密葬を行った。後日、お別れの会を行う。喪主は妻・シゲ子さん。

 マネジャーで長女の真由美さん(41)によると、猫八さんは今年1月末に、せきが出たので肺炎かと思い病院で診察を受けたところ、胃カメラなど精密検査の結果、医師から「かなり進行した胃がんで、すでに手術は難しい」と宣告された。腹痛などはなく、ショックを受けていたという。

 「できる限り仕事を続けたい」という強い意向で、抗がん剤など延命療法はせず、3月9日に入院するまで自宅療養。入院から約2週間後の21日午後6時22分、長男で演芸家の2代目小猫(38)ら家族に見守られ息を引き取った。病室では2013年に動物の鳴き声を学ぶため小猫と行ったケニア旅行の思い出を楽しそうに振り返り、「くれぐれも江戸家を頼むぞ。猫八を継いでくれ」と話していたという。

 心配をかけないよう仕事関係者には一切、病気を口外しなかった。最後の仕事は2月18日に収録したテレビ朝日系トーク番組「徹子の部屋」(3月8日放送)。小猫と親子共演し、黒柳徹子(82)のリクエストに応えて小鳥、猫、カエルなどの鳴きまねを披露。顔は少し痩せた印象だったが、「スランプの時には、何度も何度も稽古を重ねた。乗り越えた時には、確実に上達していました」など確かな口調で話していた。

 ◆江戸家 猫八(えどや・ねこはち)本名・岡田八郎。1949年11月30日、東京都生まれ。3代目・江戸家猫八の長男として生まれ、高校卒業後の68年、父に弟子入り。初代江戸家小猫として、ウグイスなど動物の鳴きまねを中心に寄席やテレビ番組で活躍。2004年に文化庁芸術祭賞を受賞。09年に4代目・猫八を襲名した。

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