ザハ氏急死にロンドン市長「世界中の女性を勇気づけた」
2016年4月1日22時56分 スポーツ報知
2020年の東京五輪・パラリンピックで使う新国立競技場の旧計画をデザインした世界的な女性建築家のザハ・ハディド氏が3月31日、仕事で訪問していた米フロリダ州マイアミの病院で気管支炎の治療中、心臓発作で死去した。65歳だった。同氏の事務所が明らかにした。早すぎる悲報を英国メディアは同日、一斉に報じた。
英国の公共放送BBCは31日付の電子版で「女性建築家のザハ・ハディド氏が心臓発作によって死去した」というタイトルで一報。12年ロンドン五輪の水泳会場をデザインし、今年、王立英国建築協会「ロイヤルゴールドメダル」を受賞したハディド氏の功績をたたえた。また、日本の新国立競技場の旧計画について、「予算オーバーにより、近代的な設計を破棄した」と記した。
ハディド氏は、1950年、イラクの首都バグダッド生まれ。英国に渡り、ロンドンで建築を学び、79年に事務所を構えた。04年に建築界ノーベル賞とも言われる「プリツカー賞」を女性で初めて受賞した。
ロンドン五輪が開催された12年にロンドン市長に再選し、次期首相候補とも目されているボリス・ジョンソン氏(61)はツイッターで、「とても悲しんでいる。彼女は世界中の女性を勇気づけた。彼女の功績はストラトフォードにある水泳会場をはじめ、世界中に素晴らしい建築物として残る」と悼んだ。