かんぽ生命と第一生命が包括提携へ

日本郵政傘下の「かんぽ生命」と、大手生命保険会社の「第一生命」は、マイナス金利政策の下で資産運用の環境が厳しくなるなか、共同で海外への投融資を実施することなどを柱とした包括提携を結ぶ方針を固めました。
関係者によりますと、かんぽ生命と第一生命は、資産運用や商品開発、それに海外事業の分野で包括的な提携を結ぶ方針を固めました。
具体的には、資産運用の分野では、マイナス金利政策の下、運用環境が厳しくなるなか、第一生命の運用のノウハウをかんぽ生命に提供したり、共同で海外への投融資を実施したりします。
また、商品開発の分野では、いわゆるビッグデータを使った新たな保険商品の研究開発を共同で行うほか、海外の事業では、ベトナムで保険事業を手がける第一生命の子会社に対し、かんぽ生命が出資することを検討します。
両社は、29日、取締役会で提携を決める方針です。
国内の生命保険事業を巡っては、人口の減少によって市場の縮小が見込まれるうえ、日銀のマイナス金利政策の影響で、契約者から預かった資金の運用でも厳しさが増しており、収益力を高めるため、企業どうしが連携を強化する動きが今後活発になることが予想されます。