IoT(モノのインターネット)や機械学習の飛躍的な成長によって、さまざまな職種で人間が不要となる未来が予想されている。
一例として、プログラマや経済アナリスト、コールセンターなどがあり、ボディケアに携わる職業も例外ではない。
既にマッサージ機は10万円も出せば高性能なマッサージチェアが手に入り、1万円程度のハンディタイプも、ちょっとした肩凝りや脚の疲れをほぐすには充分な性能を持っている。
一方で鍼灸(はりきゅう)は、まだ機械化が進んでいないが、エステティックサロンにはレーザーを使った美容針の導入が進められており、その結果、一人のセラピストが数人のお客様を同時に施術できるようになった。
鍼灸師の職域を脅かす可能性がある機械
ありがたいことに、針をしたり灸を据えることは鍼灸師や医師など限られた人にしかできない。しかし規制緩和によって、誰でも針灸をできるようになったとき、真っ先に参入してくるであろう業界がある。
ミシン業界。こいつは強敵だ!
厚手の布から薄い布まで針の太さを取り換えれば何でも縫える。おまけに速い!
これが針師の業界に入ってきたら、私がツボ一つひとつ刺してゆく間に、全身のツボを刺しても治療時間はたっぷりあまる。手の速さでミシンにはかなわないし、刺激量だって自由自在だ。
ジャノメ・ブラザー・シンガー。このあたりの参入で、針師の未来は無くなるだろう。
お灸の世界はもっとシビアだ。肌の上にバスタオルをひいて、アイロンをかける治療院が既にある。(※エイプリルフールではない)
意外にも、このアイロン灸(仮)は、かなり気持ち良い。
今はまだ、布のシワを伸ばすための恰好をしているが、もしこれが医療用みたいな恰好で販売されて、誰でも使えるようになったら鍼灸学校の卒業生よりもクリーニング店併設の治療院のほうが上手な可能性は充分考えておかねばならない。
鍼灸師がこの先生きのこるには
鍼灸専門学校に通うユーリオさんのように、文才があるならブログや小説などの方法で、収入を分散させるのが最も賢いだろう。
カクヨムWeb小説コンテスト応募作品の途中経過ランキングで72位になった - ユーリオニッキ
鍼灸師の国家資格を取得しても生活が保障されている世界ではないしさ。安定した収入があるわけじゃないんだよ。
だからこそ、あらゆるものの可能性を試してみたいと考えているし、実行もしている。自分の中では、やっていて楽しいというのもあるけれど、将来の自分への投資としてやっていけたらと思ってる。
しかし、誰もがユーリオさんのような素早く優しいタッチの文章が書けるわけではない。私の記事なんてアップした直後は「何書いてあるかよくわからん」という状態だ。眠いときは修正しないまま完成記事になるので、読む人はとても苦労していることと思う。
さて、そんな文才の無い鍼灸師の生き残る道として参考になるのは「お坊さん」ではないだろうか。
もしお坊さんが機械化したとしても、お経はmp3でいつでも読経できるし、声だって石川さゆりさんの読経のほうが、亡き父も喜ぶと思う。
しかし、たとえオリエント工業やサイバーダインがUSB内蔵で読経してくれる美女ロボットを作ったとしても、お坊さんに代わることはできないだろう。その理由として、機械は精神世界や霊界については理解しない。と考えているからだ。
鍼灸師も、針やお灸を通して霊界と交信できる技術を身に着けたほうが良いかもしれない。
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