毛利光輝
2016年4月1日22時56分
希望する保育所への入園が決まり、先に予約していた認可外保育所をキャンセルしたところ、支払い済みの入園金や保育料が返金されなかったという相談が、待機児童問題を抱える都市圏の消費生活センターに寄せられている。契約問題に詳しい弁護士は「救済できる可能性が高いケースもある」と指摘する。
東京都世田谷区の自営業女性(36)は昨春、認可保育所24カ所の内定が一つもとれなかった。認可外保育所を探し、ようやく見つけた先の説明会で、「入園金9万円を支払えば先着順で席を確保できる」と言われた。他に約30組が出席しており、やむなく支払った。
支払い翌日、希望していた別の保育所から「空きが出た」と連絡が来た。認可外への入園はキャンセルしたが、9万円は返ってこなかった。返金はしないと説明を受けており、女性は「分かっていたから返せとも言えなかった。必要経費だったと思うしかない」と唇をかむ。
国民生活センターによると、都市圏の消費生活センターには、入園金や保育料が返金されないといった相談が昨年は10件以上あった。返ってこない額は10万円程度が多いという。
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