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(株)ピーチ・ジョン
取締役社長
野口 美佳
さん
のぐち・みか ●1965年宮城県生まれ。高校卒業後に上京しグラフィックデザインを学ぶ。21歳で、現在(株)ピーチ・ジョンの会長である夫と結婚。企業独立と共にメールオーダービジネスに携わり、16年目となる。94年、輸入下着販売会社として(株)ピーチ・ジョン設立。カタログ「PJ」は発行部数180万部を誇り、直営店「ピーチ・ジョン・ザ・ストア」は全国で14店舗を展開する。ランジェリー、アウター、アクセサリー、コスメなど取扱商品は幅広い。この6月に発売した著書に『愛と勇気』(ワニ・ブックス)がある。ホームページ:ピーチ・ジョン(http://www.peachjohn.co.jp)

   女性のお客さまがきっと喜んでくれる商品だと直感して、男性上司に企画書を提出する。しかしピンときてもらえない。こうしてどれだけのビジネスチャンスが水の泡と消えていっただろうか。なにか女性たちのため息がきこえてきそうだ。

 野口さんが率いる輸入下着のカタログ通販会社は、見事に女性を中心に動いている。カタログ発行部数180万部の実績は業界の人があっけにとられる数字だ。かわいい下着、セクシーなランジェリーが厚いカタログをすみずみまで埋めつくす。

 「私自身が、きゃあカワイイ、欲しいと思う商品を世界中から探してきて、その楽しさをみんなに伝えたい。とてもシンプルです。女性同士ならもう一瞬で、これはいけると判断できる。それをコンセプトは何か、マーケットリサーチはどうかと男性用に翻訳すると手間はかかるわ、質は変わるわ。あげくの果てに未知の部分が多すぎるとかいってつぶされる。ああ、フィールドが違うんだなと気付きましたね、女性は女性のやり方で稼げばいいのだと」

 女性だって仕事は好きだ。なのに会社で極度のストレスを抱え、挫折していくのはなぜか。男性がキッチリと積み上げてきたビジネス文化は、やはり男性のものだからではないか。野口さんは思う。

 「愛(め)でる気持ちが、まず女性の感性の柱です。きれい、心地良い、美しい、楽しい。そういう物やサービスを心から愛する。それを信じて、自分なりの方法で突き進んでいく勇気があれば、稼ぎはあとから必ずついてきます」

 それを会社組織としていかに運営するのか。野口さんが手本としたい女性起業家は日本にはまだいないという。(株)ピーチ・ジョンは従業員数300人、年商134億円。社内にはいきいきとした空気が漂う。

 「一人ひとりがフリーランスであると考えています。自分のポジションでどう稼ぎ出すかを考える。自分の任務をよく理解して働く。そして仕事でいくら失敗しても、断られても、それは人格を否定されたわけじゃない。間違えないように、と」。3人の子を持ち、現在妊娠中の野口さんは、家族に愛されていればめげないよと笑っていた。すごい人である。

(7月15日掲載、文:田中美絵)

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