ザハ・ハディド氏死去 新国立競技場を当初設計

新国立競技場の当初の設計を手がけ、白紙撤回されたイラク出身の建築家、ザハ・ハディドさんが、31日、心臓発作のため、アメリカ、マイアミの病院で亡くなりました。65歳でした。
ザハ・ハディドさんは、1950年にイラクの首都バグダッドで生まれ、イギリスにわたって建築を学び、1979年にロンドンで建築事務所を設立しました。
2004年に「建築界のノーベル賞」とも言われるプリツカー賞を女性で初めて受賞し、2012年のロンドンオリンピックで競泳会場の設計を手がけました。
ザハ・ハディドさんは、2020年の東京オリンピックとパラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場の設計を手がけましたが、去年、建設費が大幅に膨らんだことを理由に、設計は白紙撤回されました。
その後は、新たに採用されたデザインが見直し前のものと酷似しているとして、事業主体のJSC=日本スポーツ振興センターに対し、著作権を巡る交渉を要求していました。
ロンドンのザハ・ハディド建築事務所によりますと、ザハ・ハディドさんは、今週、気管支炎にかかり、アメリカ・フロリダ州のマイアミの病院で治療を受けていましたが、31日、心臓発作のため、亡くなったということです。