今年1月にセブンイレブン限定で発売された『週刊現代スペシャル』が、kindleでも読めるようになりました(詳しくはこちらをクリック)。今回は同誌のなかでも最も反響の大きかった「中島みゆき『時代』を語ろう」を特別に公開いたします。
「つま恋」での出会い
上柳昌彦/’57年大阪府生まれ。ニッポン放送アナウンサー。『オールナイトニッポン』を通して中島みゆきと親交を深める。現在は『金曜ブラボー。』のパーソナリティ
田家秀樹/’46年東京都生まれ。音楽評論家・ノンフィクションライター。中島みゆきが定期的に開く舞台『夜会』公式サイトに文章を寄せるなど、親しい付き合いがある
八神 中島みゆきさんの『時代』が発表されてから、もう40年近くが経ったんですね。
田家 僕がみゆきさんと出会ったのは、じつは『週刊現代』がきっかけだったんです。'75年か'76年に東京の豊島公会堂で『週刊現代』の記者が主催した作家や歌手との交流イベントがあって、僕もそれに誘われて出かけていった。そしたら、まだデビューしてまもないみゆきさんがゲストで来ていて、楽屋で紹介されたんです。彼女はジーパンはいて、白いシャツを着ていました。
上柳 へぇ、そうだったんですか。みゆきさんの姿が目に浮かびます。
田家 ええ。髪は後ろで結んでいました。
八神 ファーストアルバムのジャケット写真と同じ。
田家 そのイベントには作家の中上健次さんもゲストで来ていて、「愛唱歌だ」と言って、みゆきさんとふたりでデビューシングルの『アザミ嬢のララバイ』を歌っていました。
上柳 そんなことがあったんですね。僕は'81年にニッポン放送に入社して、'83年に『オールナイトニッポン』の月曜第2部のパーソナリティを担当することになったんですが、月曜の第1部の担当がみゆきさんだったんです。それが出会いのきっかけでした。
第1部と第2部は同じスタジオで放送していたので、僕がスタジオに入って椅子に座ると、まだみゆきさんのお尻の温もりが残っていて……。なんて軽々しく言うと、みゆきさんのファンから「無礼者!」と叱られちゃいますが(笑)。
田家 みゆきさんとの出会いは、僕よりも純子さんのほうが古いんじゃないでしょうか。
八神 私が初めて彼女にお会いしたのは、'75年5月の「ポピュラーソングコンテストつま恋本選会」です。みゆきさんはまだデビュー前でしたね。荷物と一緒にみんな地べたに座っているような楽屋で、私から声をおかけしました。そのコンテストで彼女が『傷ついた翼』を歌っていて、すごくいい曲だなと思ったので、それを伝えに行ったんです。そしたら、あまり反応がなくて。
田家 きょとんとしたような?
八神 「え?」みたいな。当時私はシャイで、初対面の人に声をかけるのはとても勇気がいることだったんですね。いま思えば、私の声が小さかったので、たぶんはっきりと声が聞き取れなかったんだろうなと思います(笑)。
田家 みゆきさんもとても人見知りをする性格だから、彼女も緊張してしまって、うまく話せなかったのかもしれませんね。
上柳 誰にでも愛想をふりまける器用な人ではないですから。
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