採用オウンドメディア「carraria」をリリースしました。

本日、採用特化型のオウンドメディア「carraria」をリリースしました!

今期最後の仕事です。関係者の皆々様、ありがとうございました。

*とりわけ「フォントにこだわりたい」「記事本文のフォントをあと1pt大きくしてほしい」「サムネイルの縦横比を16:9に変更してほしい」「見出しのCSSを…」「写真にシャドウをつけたい」etcと僕のあまりにも細かすぎるこだわりに最後まで付き合い下さり、自分が考えうる最高のプロダクトを仕上げて下さったSUPER STUDIOの真野さん、西川さん、はてなブログMediaでサポートして下さったはてな高野さんには感謝してもしきれません。本当にありがとうございます!

carrariaとは何か?

せっかくの機会なので、carrariaについて簡単にご紹介しましょう。

carrariaは、キャラリアではなくカラリアと読みます。

カラリアのメディアコンセプトは「キャリアの原点を辿り、変化の軌跡を描くキャリアマガジン」です。

ということで、メディアの名前も一般的に仕事の経歴や職業設計のことをさし、我々の社名の一部でもある、careerという言葉の原点=「語源」にあたるcarraria(ラテン語)にしたのです。

誰もがストーリーを持っている。

carrariaのメインコンテンツは、従業員やOBOGへのインタビュー記事や対談記事を中心とした「人のストーリー」にフォーカスしたものになります。ストーリーが中心なので、リクルートキャリアの事業内容とか仕事内容とか、そういった情報は枝葉の話です。

その理由は僕の中では明確で、これからは人やプロジェクトの生い立ちや生き様を描いた、心躍る物語をベースにした「ストーリードリブン・リクルーティングの時代」だと思っているからです。

テレビでいえば情熱大陸やプロフェッショナル仕事の流儀、WebメディアでいえばSTORYS.JPやanother life。有名人・芸能人でなくとも、誰しもが必ずストーリーを持っている。そして、その人生ストーリーをありのままに伝えることが、就職・転職の選択において最も重要であると、ずっと思っていたのです。

なので、今回のように「ストーリードリブン」なメディアをリリースすることは僕の悲願でした。人事に異動する前から、1年以上前から言い続けていたと思います。

既存の採用サイトへのアンチテーゼ。

carrariaという採用オウンドメディアをリリースした理由は、もう1つあります。

それは、既存の採用サイトへのアンチテーゼでもあります。

既存の採用サイトは、言うなれば「作品」或いは「アート」でした。

毎年、新卒採用の広報開始のタイミングに合わせて各社採用サイトをリニューアルする、というのが毎年の恒例行事でした。今年は3/1前後に大手企業の採用サイトが軒並みリニューアルされていたと思います。

逆に言えば、年に一回しか更新していないんですよね。多くの採用サイトが。

更新頻度の少ない採用サイトはもはや「メディア」ではなく、「アート」です。

「アート」なので、そこには学生や求職者の視点や声に合わせてコンテンツを提供していく、という視点はありません。企業側が伝えたいことを伝える「作品」でしかありません。

「アート」なので、リリースがゴールです。
ひとまずリリースしてしまえば一旦おしまい。

他方「メディアは運用がすべて」なのでリリースはスタートです。その後、どれだけ読者の目線に立って、読者が知りたいことを、読者にとって気づきの大きい形で切り取り、企画・編集・制作し、ソーシャルを駆使してデリバリーするということが命なワケです。

僕は本来、採用サイトは「アート」ではなく「メディア」であるべきだと思います。「アート」は剥製ですが、「メディア」は生き物です。

読者は、装飾を施された剥製ではなく、ありのままの姿に限りなく近い生き物としてのメディアを求めてるはずなのです。

だからこそ、carrariaのリリースには並々ならぬこだわりを持っていたのでした。

なぜいま、オウンドメディアなのか?

他方、メディア業界の方からすると「今さらオウンドメディア?」と思われる方も少なくないと思います。

個人的にも2016年は「オウンドメディア淘汰元年」だと思っています。明確なゴールのないまま「流行ってるみたいだしとりあえずやってみるか」というオウンドメディアが雨後の筍のように誕生しましたが、蓋を開けてみればどこかで見たような金太郎飴のような記事ばかりで顧客の心を動かせないまま運用されているオウンドメディアは枚挙に暇がありません。

ゆえに、今年は多くのオウンドメディアが消え始めると思っています。「オウンドメディア淘汰元年」ですね。

そんな中、なぜいまさらオウンドメディアをはじめるのか。

それは「目的なきオウンドメディア、目的なきコンテンツマーケティングが悪なのであって、オウンドメディア、コンテンツマーケティングそのものがダメなのではない」という理由からです。

ゴールを決して見失わず、一つ一つのコンテンツに魂を込める。それさえできれば、まだまだオウンドメディアは勝ち筋があると思っています。

carrariaのゴールは何か?

では肝心のcarrariaのゴールは何なのか、ですね。

ゴールは明確で、

1.転職活動をしていない方々(転職潜在層)へのリーチ

2.自社に興味のない方々(非ファン層)のファン化

の2点です。

これまでの採用手法は、求人サイトや転職エージェントに登録している、明確に転職活動をしている方々へのアプローチはできていたのですが、転職潜在層にはほとんどアプローチできていませんでした。

本来的には転職活動をしているかどうかに関わらず、優秀な人にアプローチし、採用すべきですよね。

転職活動をしていないが自社にフィットしている人を採用する。そのためにリファラル採用もはじめたところ、実に採用できた方の9割は「転職活動をしていなかった人」でした。

これまでは転職活動をしている人にしかアプローチできなかったのに、転職活動をしていない人にもアプローチでき、実際に自社にピッタリな方を採用できた。これはものすごいインパクトです。

たた、リファラルには限界もあります。社員のリアルなつながりを起点にするので、リーチできる総数には自ずと限界が見えてきます。

そこで、Webメディアです。

Webメディアならば定期的なコンテンツ供給とソーシャルメディアを活用してバズを起こすことで、

  1. 転職活動をしていない方々(転職潜在層)へのリーチ
  2. 2.自社に興味のない方々(非ファン層)のファン化

の双方を実現することか可能なのです。

すべては、やってみないとわからない。

と、いろいろ書きましたが、すべては仮説でしかありません。なぜなら、採用特化のオウンドメディアなんて、まだ世の中で前例がほとんどないからです。

ただ、僕の中では確信に近いものがあります。

なので、頭の中で描いたイメージを一つ一つ着実にカタチにしていくだけ。あとはメディアをリリースしてからひたすら数字を見まくって、ひたすら読者の声を聞きまくって、PDCAサイクルを回しまくってガンガン改善していくだけ。

やるか、絶対やるか。

やるからには絶対に結果にコミットしたいですね。

乞うご期待ください!