日本の支援でミャンマーに初めて設けられた証券取引所で、２５日から株式の取り引きが始まり、企業の成長に欠かせない資金の調達が株式市場を通じて進むことに期待が高まっています。

ミャンマー初の証券取引所は、日本の大手証券グループなどが出資して去年１２月にオープンし、上場審査の結果、不動産開発会社１社の株式が２５日から取り引きされることになりました。
記念の式典では、上場したファースト・ミャンマー・インベストメントのサージ・パン会長が「証券取引所によって、ミャンマーの多くの企業が資金を得られるようになることを期待している」とあいさつしました。
取引所では、まだ取り引き量が少ないことから、株価は午前１１時と午後１時の１日２回しか決まらない仕組みになっており、午前１１時に初めて株価が表示されると、関係者は拍手で取り引きの開始を祝いました。
ミャンマーでは、高い経済成長の一方で、新興企業が銀行から融資を受けにくいなど、金融産業のぜい弱さが指摘されており、今後、証券取引所では、上場企業の数を増やし、企業の資金調達を活性化させることにしています。
ヤンゴン証券取引所の取締役の丸山顕義さんは、「上場企業の情報開示など、投資家の信頼を得られる市場運営を目指したい。多くの事業家が取引所を通じて資金を得て、事業を拡大できるようにしたい」と話していました。