静岡 浜岡原発で防波壁が完成

東日本大震災を受けて、中部電力が津波対策として静岡県の浜岡原子力発電所で建設を進めてきた高さ22メートルの防波壁が完成し、31日、公開されました。
浜岡原発の防波壁は、東日本大震災を受けて建設が始まり、壁の高さは当初、18メートルでしたが、その後、国が最大で19メートルの津波が予想されると発表したため4メートルかさ上げして22メートルに変更されました。
建設工事は4年半にわたって行われ、31日、完成した防波壁が報道陣に公開されました。
防波壁は全長およそ2.4キロで、強度を増すため両端がセメントを混ぜた盛り土で補強されていて、この部分の高さは、さらに2メートル高い24メートルになっています。
浜岡原発は、南海トラフ巨大地震の想定震源域にあり、平成23年5月、当時の菅総理大臣の要請で運転が停止されていて、中部電力は、3号機と4号機の再稼働の前提となる審査を原子力規制委員会に申請しています。
中部電力浜岡地域事務所の村松立也専門部長は「想定される津波の力や地震の揺れに耐えられるよう設計しているが、安全対策に終わりはないと考えているので新たな知識を取り入れながら安全最優先で引き続き取り組んでいきたい」と話していました。