品種偽装コーヒーが増加中、見抜く方法が開発される。

2016.03.31 18:00
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「シングルオリジン」とか言いつつ、中身がインスタントコーヒーの豆だったとしたら…。

サードウェーブコーヒーとかシアトル系とか、ちょっと高価なコーヒーの需要が高まり続けています。でも高級だと思って飲んでいるコーヒーの中に、もしかしたら安い品種のコーヒー豆がこっそり混ざっているかもしれません。そんなコーヒーの品種を効率良く見抜く方法が開発されました。

ワシントン・ポストによると、ナポリ第2大学のLuigi Servillo氏らが、コーヒー豆の安い品種と高級品種を見分ける新たな検査方法を編み出しました。ここでいう安い品種とは「ロブスタ種」というもので、高級とされる「アラビカ種」より病気に強く、そのため安く生産できるそうです。従来もロブスタ種とアラビカ種を見分けることは可能だったんですが、新しい手法はコーヒー豆の中のある化学物質含有量を測定することでより早く、簡単にできるそうです。

効率良い検査方法が必要になったのは、コーヒー豆の偽装が増加傾向にあるためです。ロブスタ種を使うことそのものが悪いわけではなくて、ブレンドものに入れてあったり、インスタントコーヒーに使われたりすることは普通にあるそうです。でも、「アラビカ種100%」と銘打ってるのにこっそりロブスタ種を混ぜてちゃダメですよね。

偽装の手口はいろいろで、養殖鮭を「天然もの」と言い張ってラベルを張り替えてるみたいなケースもあれば、オリーブオイルみたいに高級品種に安い品種を混ぜて水増しするケースもあります。

他の食品偽装と同じく、問題の根っこは気候変動にあります。コーヒー産地、特にブラジルは、最近の干ばつで大きな被害を受けました。世界的な市場とコーヒー農園の現状を照らし合わせると、世界的なコーヒー不足やってきそうです。問題はもはやそれが起こるかどうかではなく、いつ来るかということです。

もしかして私が今飲んでるコーヒーも、偽装ものなのかもしれません。といっても私なぞ、コーヒー飲み過ぎで味とかわからないから、実は偽装されてても別にいいのかもしれませんが…。


Ria Misra-Gizmodo US[原文
(miho)

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