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 4月10、11日に広島である主要7カ国(G7)外相会合で議長を務める岸田文雄外相が30日、朝日新聞などのインタビューに応じた。核保有国の米英仏を含むG7外相が被爆地に初めて集う意義を強調し、「核兵器のない世界」を目指すとする「広島宣言」を発表する考えを示した。

 岸田氏は、オバマ米大統領が2009年に「核なき世界」を提唱後、高まった国際的な核軍縮の機運が「現状ではしぼんでいる」と指摘。北朝鮮が続ける核実験、弾道ミサイル発射実験について「不拡散体制に対する挑戦だ」と批判し、「こういう時期だからこそ、被爆地で軍縮・不拡散の取り組みを再起動させる力強い明確なメッセージを発したい」と述べた。

 被爆者団体などが、G7外相に原爆死没者慰霊碑や資料館のある平和記念公園の訪問を求めていることについては、「核のない世界を目指す機運を盛り上げる意味で大変重要」とし、調整中と述べるにとどめた。