前警察署長が財布を置き引きし処分 奈良

奈良県の生駒警察署の前の署長が、スーパーマーケットでほかの客が置き忘れた財布を持ち去ったとして、警察は減給の懲戒処分にするとともに、窃盗の疑いで書類送検する方針です。
懲戒処分を受けたのは、奈良県の生駒警察署の砥石秀夫前署長(60)です。
今月26日の午後3時半すぎ、奈良市内のスーパーマーケットで買い物をした80歳の男性が「財布をなくした」と店に連絡しました。
通報を受けた警察が防犯カメラの映像を調べたところ、買い物に来ていた砥石前署長が、男性がカートに置き忘れた財布を持ち去った疑いがあることが分かったということです。
警察が本人に事情を聞いたところ、「財布を目の前にして、つい盗んでしまった。申し訳ない」と話したということです。
警察は、減給6か月の懲戒処分にするとともに、窃盗の疑いで書類送検する方針です。
砥石前署長は31日付けで定年退職するため、実際には給与の減額は行われないということです。
奈良県警察本部の太田哲示首席監察官は「県民の信頼を裏切る行為で、深くおわびし、再発防止の徹底に努めたい」としています。