お使いのブラウザは最新版ではありません。最新のブラウザでご覧ください。

「Microsoft Edge」、広告ブロック機能を搭載へ

2016/03/31 12:49
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 「Windows 10」でMicrosoft最大の賭けの1つは、「Internet Explorer(IE)」を主に法人顧客向けのレガシープロダクトにする決断をしたことだ。

 代わりに登場した「Microsoft Edge」は、Windows 10と併せてバージョン1.0がリリースされてから、ゆっくりと開発が進められてきた。しかし、米国時間3月30日、サンフランシスコで開催中の「Build」カンファレンスでの発表から判断する限り、同社はその開発ペースを上げようとしているようだ。

 多くのパワーユーザーが待ち望んでいるのは、JavaScript対応の拡張機能だ。同様の機能は、Googleのブラウザ「Chrome」でも使用可能になっている。現在、JavaScript対応の拡張機能は、「Windows Insiders」登録ユーザー向けにWindows 10のプレビュー版で提供されている。待ち望まれていた拡張機能の1つである「AdBlock Plus」は、早い時期に提供される見込みであることが確認されている。

 ただし、Microsoftが示す「Edge」のロードマップは、この拡張機能を必要としない可能性を示唆している。「Microsoft Edge: What's Next for Microsoft's New Browser and Web Platform」(Microsoft Edge:Microsoftの新ブラウザおよびウェブプラットフォームの今後の予定)というタイトルのセッションで紹介されたスライドの4番目でそれが示されている。

 拡張機能はリストの1番目に挙げられ、「targeted for next edition」(次版で対応)とされている。次版とは、今夏リリース予定の「Anniversary Update」(開発コード名:「Redstone」)のことだ。

 一方、同じリストの4番目の項目、「Build ad blocking features into the browser」(ブラウザへの広告ブロック機能の組み込み)も、次版を目標としているのが分かる。

 仮にこの機能がリリースになれば、「Tracking Protection Lists(TPLs)」と呼ばれるIEの機能に置き換わる待望の機能になる。TPLsはIEにプライバシー保護機能を追加し、副次的に、多くの広告を適切にブロックする仕組みになっていた。

 TPLsは常に議論の的になり、少なくとも、Microsoftが買収したばかりのaQuantiveを披露した時期と重なったことが1つの理由となった。この動きは、オンライン広告事業でGoogleに対抗しようとするものだったが、うまくいかなかった。結局、この取り組みは大失敗し、aQuantiveの買収に伴う減損処理を招き、Microsoftはこの事業から撤退した。

 確かに、現在は状況が変わっている。Appleがモバイル端末向けの最新版「Safari」に広告ブロックを採用したように、今や広告ブロックは主流になっている。Mozillaの元最高経営責任者(CEO)Brendan Eich氏は、Brave Softwareという新興企業を立ち上げた。同社は、広告ブロック機能が組み込まれたブラウザを主力製品としている。売上高の90%超をオンライン広告が占めるGoogleは、当然のことながら同様の取り組みはしていない。


この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
個人情報保護方針
利用規約
訂正
広告について
運営会社