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 岡山県倉敷市のJR山陽線の踏切で昨年2月、普通電車と大型トラックが衝突して乗客ら45人が重軽傷を負った事故で、国の運輸安全委員会は31日、踏切の異常を示す信号が沿線の電柱に遮られる死角があり、運転士が気付くのが遅れた可能性があるとの調査報告書を公表した。

 事故は昨年2月13日午前8時21分に発生。踏切内で立ち往生した大型トラックに、岡山発福山行き下り普通電車(6両)が衝突した。

 報告書によると、トラックの運転手は踏切内で車が動かなくなった後、非常ボタンを操作。線路脇の緊急信号が表示された際、列車は踏切の約830メートル手前を走っていたとみられるが、沿線の電柱の陰になり、約300メートル以上にわたり運転士から見えない状態が続いたという。JR西日本は事故後、信号の位置を改めた。(中田絢子)