【シリコンバレー=小川義也】米マイクロソフト(MS)は30日、3次元のCG(コンピューターグラフィックス)映像を現実に重ね合わせてみせる拡張現実(AR)端末「ホロレンズ」を、日本航空(JAL)が試験的に導入することを明らかにした。機体整備士の訓練などへの応用を検討するとみられる。
サンフランシスコ市内で同日開幕したMSの開発者会議「ビルド」で、ホロレンズの開発チームを率いるアレックス・キップマン氏が明らかにした。
ホロレンズは2015年1月にMSが発表した次世代のコンピューターで、ゴーグルのように頭部に装着して利用する。北米では30日からソフトウエア開発者向けに出荷を始めた。価格は1台3000ドル(約33万8000円)。
MSは米航空宇宙局(NASA)やスウェーデンの高級車メーカー、ボルボ・カー、米ケースウエスタンリザーブ大学など約30の企業や大学と業務や教育用途の開発で連携している。日本企業ではJALが初めてとなる。
JALは米グーグルが開発したメガネ型のウエアラブル端末「グーグル・グラス」を機体整備に使う実証実験を14年に実施したが、正式には導入しなかった。