児童虐待の担当検事を新たに配置へ 最高検察庁

児童虐待の担当検事を新たに配置へ 最高検察庁
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全国の児童相談所が把握した児童虐待の件数が8万8000件余りと過去最多となるなか、最高検察庁は4月から児童虐待を専門に担当する検事を新たに配置し、取り組みを強化することになりました。
全国の児童相談所が把握した児童虐待の件数は年々増加し、平成26年度は8万8000件余りとこれまでで最も多くなっています。こうした事態に対応するため最高検察庁は、4月から児童虐待を専門に担当する検事3人を裁判を担当する公判部などに新たに配置し、虐待事件への取り組みを強化することになりました。
児童虐待は、被害を受けた子どもから詳しい証言を得られにくいうえ、自宅などの密室で継続的に暴行が行われているケースが多いため、暴行と子どもが受けた被害との因果関係を立証するのが難しいとされています。このため担当検事は専門の医師の協力も得ながら全国の虐待事件の事例を集めて分析し、裁判での的確な立証方法について検討を進めていくということです。また虐待の原因や背景を把握して再犯防止につなげるため児童相談所との連携の在り方などについても検討していくことにしています。