シャープ 有機ELディスプレーで経営立て直しへ

シャープ 有機ELディスプレーで経営立て直しへ
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経営不振に陥っている大手電機メーカー「シャープ」は30日、台湾の大手電子機器メーカー「ホンハイ精密工業」の傘下に入ることが正式に決まりました。今後、ホンハイの出資を受けて、成長が見込まれる有機ELディスプレーの事業に集中的に投資し、経営の立て直しを進めることにしています。
主力の液晶事業の低迷で経営不振に陥っているシャープと台湾のホンハイ精密工業は、30日、それぞれ取締役会を開き、ホンハイによるシャープの買収を正式に決めました。
シャープはホンハイから3888億円の出資を受けて傘下に入り、新たに得た資金を使って経営の立て直しを進めるとしています。このうち半分以上を占める2000億円は今後、スマートフォン向けの次世代のディスプレーとして需要の拡大が見込まれる、有機ELディスプレーの開発に投資する計画です。
液晶だけでなく有機ELの量産化も実現し、ライバルの韓国メーカーとの競争で巻き返しを図ることにしています。
一方、ホンハイはシャープの経営方針を決める取締役のうち、最大で3分の2を指名できることになり、経営に強く関与することで、シャープの改革を進めるものとみられます。
両社は来月2日に最終的な契約を結ぶとともに、シャープの高橋興三社長とホンハイの郭台銘会長が共同で記者会見を開き、今後の経営方針などを説明することにしています。