無戸籍の人を支援 兵庫・明石市が専用カード発行

無戸籍の人を支援 兵庫・明石市が専用カード発行
親の離婚などが原因で出生届が出されず戸籍が無い人でも、行政手続きをスムーズに行えるように、兵庫県明石市は、専用のカードを発行して窓口での手続きを簡略化する新たなサービスを始めることになりました。
離婚やDV=ドメスティックバイオレンスなどの問題を抱えた夫婦の間に生まれた子どもの中には、出生届が出されず戸籍が無いために生活するうえで、さまざまな不利益があるとされています。
兵庫県明石市は、戸籍が無い人でも行政手続きをスムーズに行えるように来月から新しいサービスを始めることになりました。具体的には、希望する人に名前や生年月日などが記載された専用のカードを発行し、そのカードを窓口に示すだけで、戸籍が無い事情の説明を省くことができ、手当の給付などの手続きを簡略化できるということです。
また、戸籍が無い人のさまざまな相談に応じる専門の職員を配置し、担当の部署への橋渡しも行うということです。
明石市には、戸籍が無い人が少なくとも3人いるということで、泉房穂市長は、「無戸籍は、全国的に取り組むべき社会問題だ。幅広く行政サービスを提供していきたい」と話しています。
法務省によりますと、戸籍が無い人に専用のカードを発行して、サービスの向上を図る自治体は、全国で初めてではないかということです。