外国人旅行者数の新目標 政府が取り組み加速へ

政府は、日本を訪れる外国人旅行者の数を2020年に年間4000万人とする新たな目標を盛り込んだ観光ビジョンを決定したことを受けて、近く関係省庁による専門チームなどを設け、目標達成に向けた取り組みを加速させることにしています。
政府は30日、新たな観光ビジョンを決定し、日本を訪れる外国人旅行者の年間の目標人数を倍増して、2020年に4000万人、2030年には6000万人とする目標を掲げました。
これについて菅官房長官は、「野心的な数字ではあるかもしれないが、実現できない数字では全くない」と述べ、政府一丸となって取り組む考えを示しました。
これを受けて政府は来月、内閣官房に杉田官房副長官をトップとする観光戦略実行推進室を発足させるとともに、関係省庁の局長をメンバーとする専門チームを設け、目標達成に向けた取り組みを加速させることになりました。
具体的には、文化財を「保存優先」から観光への活用を図り、案内表示の多言語化などを進め、2020年までに文化財を中核とする観光拠点を全国に200程度整備するとしています。また、地方空港へのLCC=格安航空会社の受け入れを促進し、地方を訪れる観光客の増加につなげるほか、宿泊施設の不足を解消するため、いわゆる民泊の推進に向けて必要な法整備に取り組むなどとしています。