韓国の元慰安婦ら「日韓合意は違憲」と提訴

韓国の元慰安婦ら「日韓合意は違憲」と提訴
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慰安婦問題を巡って去年12月に日本と韓国の両政府が解決で合意したことに対し、韓国の一部の元慰安婦と遺族が「合意は日本への賠償請求権を阻むもので、財産権を保障した韓国の憲法に違反する」と主張して、憲法裁判所に訴えを起こしました。
韓国の弁護士団体が27日に明らかにしたところによりますと、憲法裁判所に訴えを起こしたのは、元慰安婦の女性たち29人と、すでに亡くなった元慰安婦8人の遺族です。
元慰安婦たちは、去年12月に日韓両政府が慰安婦問題の最終的な解決で合意したことに対し、「合意は日本政府への賠償請求権を阻むもので、韓国の憲法で保障されている財産権や、国から外交的な保護を受ける権利などが侵害された」と主張しています。
韓国の国内では、一部の元慰安婦や支援団体を中心に慰安婦問題の合意に対する反発が続いていて、韓国政府としては元慰安婦らを支援するための財団をこの夏までにも設立するなど、合意に盛り込まれた措置を着実に実施していくことで反発を和らげたい考えです。
ただ、韓国の憲法裁判所の判断は政府に強い影響を与えます。仮に「合意は違憲」という判断が出された場合、韓国政府は非常に難しい立場に立たされることになり、憲法裁判所の判断が注目されます。