テロ追悼広場に乱入し移民排斥訴え 辺りは一時騒然

テロ追悼広場に乱入し移民排斥訴え 辺りは一時騒然
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ベルギーの連続テロ事件の犠牲者を追悼する場となっているブリュッセル中心部の広場に数百人が乱入し、移民の排斥を訴えるなどしたことから、集まっていた人たちとの間で小競り合いが起き、辺りは一時、騒然となりました。
ブリュッセル中心部の広場には、犠牲者を悼もうと連日、大勢の市民が集まっており、27日には追悼集会が開かれる予定となっていましたが、安全上の理由から急きょ、中止されました。
それでも午後には多くの人たちが集まり、ろうそくをともしたり祈りをささげたりしていましたが、突然、数百人のグループが乱入し、「事件はお前たちのせいだ。ここは俺たちの土地だ」などと移民の排斥を訴えながら、広場を一時、占拠しました。
集まっていた多くの人は「憎しみはいらない」とか、「私たちはみんな移民の子孫だ」などと反発し、一部がグループとの間で小競り合いになるなど、辺りは一時、騒然となりました。
グループはその後、機動隊によって排除され、10人が逮捕されたということです。市民が犠牲者に思いを寄せるとともに、社会の団結を確認しようと集まる広場で、こうした言い争いが起きたことに対し、地元の女性は「過激な主張をする人たちによって混乱したのは残念ですが、犠牲者を追悼する人々の思いによって、彼らを押し返すことができたと思います」と話していました。