イラク政府軍 モスル奪還へ大規模作戦開始

イラクの政府軍は、過激派組織IS=イスラミックステートが支配を続けるイラク第2の都市モスルの奪還を目指し、周辺の地域で大規模な軍事作戦を開始したと発表しました。
イラク第2の都市モスルは、おととし6月に過激派組織ISが電撃的に制圧して、今なおISによる強固な支配が続いています。
イラクの政府軍は24日、モスルの周辺の地域で、有志連合の空爆の支援を受けて大規模な軍事作戦を開始したことを明らかにしました。
政府軍は今回の軍事作戦を、ISからモスルを含むニナワ県全体を奪還する作戦の第1段階と位置づけていて、これまでにモスルの南にある複数の村でISが拠点としていた建物を破壊するなどして奪還したということです。
地元メディアによりますと、ISの戦闘員たちは目立った抵抗をすることなく撤退したもようだということです。
イラク政府としては、対ISの軍事作戦の最大の目標であるモスルの奪還に向け、周辺地域での軍事的な成果を内外に示すねらいがあるとみられます。
ただ、ISの戦闘員が住宅地域に潜むモスルそのものの奪還に乗り出すには数万人規模の部隊が必要とされ、作戦の立案など準備にはなお時間がかかるとみられています。