台湾が実効支配の島公開 領有権アピールか

台湾が実効支配の島公開 領有権アピールか
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台湾当局は、南シナ海で実効支配している島の様子を、一部の海外メディアに初めて公開し、国際社会に領有権をアピールするねらいがあるとみられます。
台湾南部からおよそ1600キロ離れた南沙(スプラトリー)諸島の太平島は、中国やフィリピン、それにベトナムも領有権を主張していますが、台湾が、軍用の滑走路を整備するなどして実効支配しています。
台湾当局は23日、この島の様子を、地元メディアのほかに、初めて一部の海外メディアに公開しました。
台湾当局や地元メディアによりますと、軍の輸送機に乗って島を訪れた20人余りの記者団は、およそ3時間にわたって滞在し、井戸や医療機関などの施設を案内され、駐留している海上警備当局の職員の生活などについて説明を受けたということです。
台湾は、馬英九総統が、ことし1月、太平島を初めて訪問しており、台湾としては、今回、島の様子を海外メディアに公開することで、国際社会に領有権をアピールするねらいがあるとみられます。
しかし、馬総統が太平島を初めて訪問した際は、アメリカ政府が南シナ海の領有権の問題の平和的な解決に貢献しないとして失望を表明しており、今回のメディアへの公開についても関係国が反発することが予想されます。