20年前のO157集団食中毒 後遺症で女性が死亡
20年前、大阪・堺市で発生した学校給食を原因とする病原性大腸菌O157の集団食中毒で、感染した当時小学1年生だった女性が後遺症により、去年、死亡していたことが分かりました。
大阪・堺市では、平成8年7月、小学校の給食を食べた児童などおよそ9500人が、O157に集団感染し、当時1年生と5年生それに6年生だった女の子3人が死亡しました。
これについて堺市は30日、記者会見を開き、O157の後遺症で治療を受けていた当時小学1年生だった女性が、去年10月、脳出血により25歳で死亡していたことを明らかにしました。堺市によりますと、女性はO157に感染したときにHUS=溶血性尿毒症症候群を発症し、その後遺症の「腎血管性高血圧」が脳出血の原因だということです。堺市によりますと、20年前の堺市のO157の後遺症による死亡は初めてだということです。
また同じ後遺症の人は、ほかに女性1人がいて、経過観察中だということです。
堺市は、今後、女性の遺族と誠意を持って慰謝料などの補償手続きを進めるとしています。堺市の竹山修身市長は、「『命の尊さ』を改めて心に刻み、安全管理と危機管理の徹底に、一層努力したい」とコメントしています。
これについて堺市は30日、記者会見を開き、O157の後遺症で治療を受けていた当時小学1年生だった女性が、去年10月、脳出血により25歳で死亡していたことを明らかにしました。堺市によりますと、女性はO157に感染したときにHUS=溶血性尿毒症症候群を発症し、その後遺症の「腎血管性高血圧」が脳出血の原因だということです。堺市によりますと、20年前の堺市のO157の後遺症による死亡は初めてだということです。
また同じ後遺症の人は、ほかに女性1人がいて、経過観察中だということです。
堺市は、今後、女性の遺族と誠意を持って慰謝料などの補償手続きを進めるとしています。堺市の竹山修身市長は、「『命の尊さ』を改めて心に刻み、安全管理と危機管理の徹底に、一層努力したい」とコメントしています。
O157の問題に詳しく、亡くなった女性の治療にあたっていた大阪労災病院小児科の川村尚久部長は「O157に感染し、症状が悪化すると腎臓の血管が細く固くなり、高血圧の症状が続くことがある。これが長年におよぶと脳出血を起こすこともある。この女性の場合、感染してから8年ほどでして高血圧になり、高いときには、血圧が200を超えることもあった」と話しています。
国立感染症研究所によりますと国内では年間3000人から4000人がO157など腸管出血性大腸菌に感染し、このうち80人から100人が急性腎不全などを引き起こすHUS=溶血性尿毒症症候群になるなど重症化しているということです。
国立感染症研究所によりますと国内では年間3000人から4000人がO157など腸管出血性大腸菌に感染し、このうち80人から100人が急性腎不全などを引き起こすHUS=溶血性尿毒症症候群になるなど重症化しているということです。