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TOKYOひとりぼっち

❌ニート・社畜→一億総フリーランス社会の可能性を模索するブログ

女子中学生監禁事件容疑者の卒業取り消し検討は妥当でしょう

千葉大学を卒業した女子中学生監禁事件の容疑者が逮捕されたことを受け、大学側が卒業取り消しを検討しているそうです。

 
私には、卒業取り消しを検討することは妥当な判断だと思いましたがネット上では、大学側に対して批判の声が圧倒的に多いようです。
 
埼玉失踪少女保護】千葉大、寺内容疑者の卒業取り消しも検討 http://www.sankei.com/affairs/news/160328/afr1603280036-n1.html … 裁判で有罪が決まる以前に処分するなんて私刑じゃないですかね?

 

これが通るなら世の犯罪者全員中卒になるよねw

 

分かりやすくて凄くいい記事だった。 世論よりも法にのっとるべき、ちょっと考えれば分かる当然のこと。 誘拐事件に関し、千葉大が卒業取り消しを検討することは「推定無罪」の原則に反する(藤代裕之) - Y!ニュース
 
Twitterより

 

ネットで指摘されている問題点

 

刑が確定する前に犯罪者扱いするのは、推定無罪の原則に反する

 

誘拐事件に関連して容疑者が卒業した千葉大学が会見し、懲罰委員会を設け卒業取り消しを検討すると報じられています。これは、刑事裁判の原則である「推定無罪」に反しています。事件は衝撃的なものですが、まだ容疑者の段階(逮捕状が出ており身柄は確保されていたが、逮捕はされていない)であり、裁判所で有罪が確定する前から卒業生を犯罪者のように扱うことは大きな問題があります。

 

Y!ニュース

 
誰も推定無罪の原則を破って、容疑者を犯罪者とみなすとは言ってないんですよね。
 
大学は、卒業生が在学中に罪を犯していた容疑で逮捕されたことから、規則を考慮するために卒業取り消しの検討に入っただけです。
 
刑が確定されてから、それじゃ卒業取り消しの検討を始めましょうかじゃさすがに遅いでしょう。
 
結果次第ですみやかに判断・行動できる準備を整えることを公表することになんの問題があるんでしょうか。
 
当然内定先の企業でも内定取り消しの検討が行われていることでしょう。
 
もちろん、大学に犯罪者が紛れこんでいたなどと言ってしまった場合は問題がありますし、真相が明らかになる前に犯罪者と決めつけて、退学の決定を下したりするのは不適切だと思います。
 
これから対策委員会を設置して、大学ができることとできないことの判断、在籍の効力は正確にいつまでになるのかなどが検討されていくことになるはずです。
 

遡及していいのか

 

当然誘拐・監禁は許しがたい。しかし「在学中に犯罪が発覚し停学処分になっていたとしたら」と過去に遡っての判断での卒業取り消しが果たして正当だろうか。むずかしい問題だが千葉大学には冷静な判断をしてもらいたい。

 

Twitterより

 

確かに、規則を新たに制定してそこから判断して卒業を取り消そうとしているなら問題があると思います。
 
あるいは、在学していない時期の学歴までさかのぼって除籍や卒業取り消しを検討し始めるというのは明らかにおかしいです。
 
しかし、在学中に犯罪行為が発覚すれば間違いなく退学になる中で、発覚がほんの少し遅れただけというのが今回のケースです。
 
私には、議論の余地がかなり残されていると思います。
 
 
 

ネット上の人たちの勘違い

容疑者は卒業取り消しになっていない

そもそもすでに取り消されたと思ってる人もいる。確かに卒業取り消しを検討というと取り消しする予定のように聞こえてしまう。対応を検討と言うのが一番良かったけど、実際やることは変わらないでしょう。
 

遡及するわけではない

 
この点は、すでに法的に保護されている加害者の人権に異常にこだわる人が騒いでいる印象あります。
 
大学側も後から規則を作って追い出すということをしようとしているわけではないと思います。
 
さすがに教育機関である大学がそんな基本的な間違いを犯すとは思えません。
 
発覚した時期が微妙で事件の内容的にも前例がないことなので、規則の中でも大学にできることがある可能性があります。
 
やはり対応を検討することは妥当な判断でしょう。
 

卒業取り消しを行う条件

 
学校により規則が違うので卒業が取り消される条件も違いますが、一般的に以下の規則を設けていることが多いそうです。
 
  1. 不正によって入学した場合
  2. 試験、レポート、卒業論文や単位認定の過程に不正があったことが発覚した場合
  3. 在学時に刑事事件を起こしていたことが発覚した場合
 
1はそもそも入学要件を満たしていないので、卒業自体はじめからありえません。
 
2に関しては、小保方さんが有名。たとえ卒業が認められていても、その過程で不正があった場合は卒業取り消し、学位剥奪というのもあり得るようです。
 
3に関してが今回のケースですが、千葉大学でこの規則があった場合、事件の容疑者になってしまった学生が卒業取り消しの検討をされるのは当然のことになります。
 
ただ千葉大学では、修士、博士の学位にのみに記載されているそうです。
 
しかし、先ほど書いたように在学中であれば、いかに優秀でも例外なくどこの大学でも退学になります。
 
今回のケースはたまたま発覚していなかったというだけです。
 
僅か数日程度のズレでなにも大学が事件のことを考慮する姿勢を見せないことは、在学中に犯罪をしていたとしても卒業式を終えたら大学とは無関係ですと言ってるようなものです。
 
この態度は、教育機関としてふさわしくないように思います。
 
ただ卒業後の犯罪であれば、大学として検討できることがないという立場も理解できます。
 

最後に

 
推定無罪というのは、原則として誰もが考慮しなければいけないことです。
 
今までも、誤認逮捕で全く関係ない人が犯罪者扱いをうけて傷つけられるというケースが確かにありました。
 
2年間具体的にどんなことをしていたのかを想像で決めつけて非難したり、容疑者あるいはその家族に何かしらの嫌がらせや危害を加えようとすることは、避けなければいけません。
 
逆に、断片的な情報から女子中学生に何かしらの非があったのだと決めつけて非難したり、容疑者を擁護するようなこともしないほうが良いでしょう。
 
人権派の方は大学の対応として以下のような内容を記事にしています。
 

千葉大学は現段階においては、推定無罪を守り、マスメディアのリンチ(私刑)圧力に屈さず、安易な卒業取り消しや謝罪を行わず、卒業生を守ってもらいたいと思います。それが大学のあるべき姿ではないでしょうか。

 

YAHOOニュース

 

容疑者である卒業生を大学側が守るということは、単に容疑者を特別扱いしているだけだと思うのは私だけでしょうか?
 
大学のあるべき姿は関係者として、事件の真相を明らかにするために最大限協力することで、容疑者に肩入れするというようなことではないと私は思いました。
 
 
したっけ〜