SNOKLASSIC NANUKE ZAVERRIWON (CN:ヌーク)




LEFT:NUKE RIGHT:TEMJIN

SNOKLASSIC N NANUKE'S THE LAST DANCE (母)
Ow.: Tex&Patty Ann Peel & Sandra D'Andrea
検疫制度がより厳格なものへと変更になり、今後、10ヶ月未満の子犬の輸入は事実上できないような驚くべき事態となってしまいました。まさにヌークは滑り込みセーフ!で日本にやってきました。
父方の祖父Buddy(Am.Can.CH.Snoklassic Magical Mystery
Tour)は、この犬自体も非常に良いものを持っていますが、両親というのが私の好きなAm.CH.Taolan Arctic Cat(Hobbs)とAm.Can.CH.Taolan
Snoklassic Off the Wall(Lucy)なのです。随分昔のナショナルで実際に触りましたが、マラミュートが何百頭とウロウロしているなかでも思わず振り返ってしまうような、一味違うものが際立っていました。
Hobbsは、有名なTaolan Flying Colours(「ザベリワンのマラミュートたち」コーナーで紹介していますのでご参考までに)の同血兄弟ですが、個人的にはHobbsの、少し野性味を感じさせる表現や迫力のほうが好みかもしれません。
そして父方の祖母はAm.CH.Nanuke's Knock Your Socks
Offです。この犬もまた、その切れ味の良さが私好みです。Louie(Am.CH.Nanuke's Lockport Louie=AJの父)やTylerとは同血兄弟ですが、私はどちらかというとLouieの武骨さや渋さが好きです。
母方は、Northeastが8割のオンパレードです。Northeastは、Tylerで一世を風靡したナヌークの基礎を形作った犬舎です。コツビューの強めなブレンドです。本当に少数の犬だけで細々とされていた犬舎で、眼を見張るような良い犬を作ったにも関わらず廃れてしまいました。10年ほど前には既に牡は1頭しかいず、しかもその犬はフロントにちょっと気になる点があり、Northeastはもう難しいかな、とあきらめた経緯があります。
このようにヌークは、私にとっては特に、ですが、価値ある血統の持ち主です。ナヌークのSandyの直接の繁殖犬が(ナヌークのSandyとスノークラシックのTexの共同繁殖です)日本に来たことはありません。なんといってもSandyの本拠地ニューヨーク界隈の東海岸は、特に、日本の犬界へのイメージが悪いことで有名なのですから・・・。
さて、ヌークですが、成田で初めて会ったとき、あまりの可愛らしさに驚きました。まだ幼いにも関わらず、空港の貨物周辺でのひどい轟音や喧騒のなか、尾をぶるんぶるん振りながら意気揚揚とテンポ良く歩くのです。検疫の人、航空会社の人、会う人毎に精一杯の笑みを浮かべて挨拶して回ります。我が家の犬たちを見慣れている私にとっては思っていたより小柄に見えましたが、全身から振りまかれる存在感には、はっとしました。全体を見ても、部分的に見ても、動くのを見ても、愛らしく美しいのです。
主な長所は・・・
・ まず歩様。動きに狂いがなく、運歩が軽く、リズミカルにラクラクと走ります。全くぶれません。
・ 典型的なナヌークの頭部。"理想的なヘッドタイプ”の画像をそのまま立体化ような作りです。すなわち、短くて尖っていないマズル、発達した下顎、濃い眼色、小さ目の耳、などなど。
・ 首抜けの良さ。まっすぐな背線。長くて緩い尾
・ 角度が深く、ひょろ長くない四肢。
・ 全体のバランスと愛らしい性徴表現
成田から連れ帰り、ザベリワンのマラミュートたちにいきなり揉みくちゃにされたにも関わらず、ヌークは楽しそうに、平然と尾を振り続けています。5、6頭の成犬グループに入れてみましたが全然平気です。まるで「昔からここの住人だった。ここの皆が自分の仲間だ」みたいな自信に満ちた笑みを浮かべて、トットット・・・と森のなかを闊歩しています。人間との関係、街中の喧騒、他の様々な犬たちへの対応や社交性、どの項目も、既によく社会化されています。おまけにヌークはとてもお喋りです。オアオア、アオーアオーと、私の姿を見つけると駆け寄ってきて顔を見つめながら色々話しかけてきます。
リクのコーナーにも書いてありますが、好かれない日本という国へ、私のもとへ、よくぞ信頼して出してくださった、と思います。そして、スノークラシック、ナヌーク、ザベリワン、と合体して名付けてくださった繁殖者のTexとSandyに、感謝の気持ちを持つと同時に、信頼を裏切ることのないよう、自分の信念に沿って着実に歩んでいきたいと改めて感じている次第です。
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