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【松本浩史の政界走り書き】大阪都構想 橋下氏の強気な手法が挫折につながる皮肉

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【松本浩史の政界走り書き】
大阪都構想 橋下氏の強気な手法が挫折につながる皮肉

 かたくなに強硬姿勢を崩さない橋下氏は、どんな戦略で乗り切る腹なのか。橋下氏は13日、大阪市内で開かれた街頭タウンミーティングで、こんな見立てを披露している。

 「都構想の青写真は7月25日までに完成させる」

 つまりは、こういうことだろう。法定協は大阪維新で固めたため、さまざま批判を招いても、協定書が策定できるのは間違いない。一方で、府議会が6月25日に議会招集を求めたことを受け、松井氏は、期限となる15日に招集しなかった。

 その後にくる議長による議会招集を考慮すると、25日あたりにケリを付ける必要があるわけだ。府議会の議長は大阪維新なので、法定協の動きに配慮せず、すぐさま招集することはない。

 ただ、辛うじて法定協の手続きを終えても、府市両議会での議決、その上での住民投票を控えている。大阪維新は、両議会とも過半数に届かず可決される見込みはない。否決される事態を見越し、とりあえず協定書の策定まで持っていき、来春に行われる府市両議会の統一地方選で都構想を主要争点にし、議会構成を逆転させる-。橋下氏のそんな戦略がうかがい知れる。

 だが、突き進むことで自らの立場を有利にしようとするやり方は、いかにも危険な綱渡りであり、都構想が挫折する素地を作っているのかもしれない。

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