外遊び義務化に思う

東京都の教育委員会が公立小学校において外遊びを義務化するそうです。今の子供は塾やゲームに時間を費やし、外で遊ぶ機会が失われていることから、休み時間や放課後に60分間の外遊びを教員主導で義務化するというのです。13年度から3年かけて段階的に取り入れられていくそうです。目的としては、子供の運動量を増やし、活発な生活と体力や運動能力の向上を図りたいとしています。また、いわば強制的に遊ばせなければ、みんなで楽しく遊ぶ経験も乏しくなってしまうようです。

 

私は外遊びを強制的に義務化することには反対です。子供を元気よく外で遊ばせようとすることは必要ですが、遊びを義務化し管理することには違和感があります。遊びとはもっと自由なものであり、大人が干渉しない子供同士の遊びが必要なのです。いわば子供の世界で、子供達は様々なルールを学んでいくのです。人間関係、危険への対処、楽しむための創意工夫、地域の人達との関わりなど、体力の向上よりも大切なことがたくさんあります。ところが、学校という隔離された場所で教師の監視があれば安全ですが、授業の延長でしかなく、学校の外で学ぶべきことを、かえって学べなくなってしまいます。

 

また、外遊びの義務化は対処療法的でもあります。子供が外で遊ばなくなったのは、学校の責任ではなく社会や家庭に問題があるからです。ですから、学校が解決できる問題ではないのです。幼稚園や小学校からの習い事や塾がもてはやされ、子供の遊ぶ時間を奪っていること。次々に新しいゲームが登場し、ゲームを持つのがあたりまえとされ、忙しさにかまけゲームに没頭している子供を放置していること。友達と外で遊ばず、1人でいることが容認されていること。家にいても手伝いをさせられず、自由に過ごせる快適な環境があること。問題は広く社会全体に及んでいます。いわば社会が取り組むべき問題なのです。

 

子供は社会の宝だとされますが、現実は企業から格好のターゲットとされています。習い事や塾、様々なゲーム、テレビとタイアップした玩具など、親や子供の欲を刺激しては消費を促進しています。しかも、子供が欲しいと言えば、「みんな持っているから」と言えば、買い与えなければならないという風潮もあります。ですが、高学歴が必ずしも子供の幸福にはつながらない時代ですし、欲しがるものを次々に買い与えることは子供を不幸にしてしまいます。社会の宝を大切に育てていくため、利益を上げようとする企業も忙しい家庭も反省し、子供の健全な成長について考えなくてはなりません。

2013年03月07日

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