産経新聞に抗議 記者の施設立ち入り禁止
野球賭博報道 スポーツ評論家談話を「事実と反する」と
プロ野球・巨人の高木京介元投手が野球賭博に関与していた問題についての報道で、産経新聞社が日本野球機構(NPB)から抗議を受け、管理施設内への立ち入りを拒否されていることが分かった。
NPBが問題視しているのは、23日付産経新聞朝刊の社会面「高木京投手 1年間の失格」の記事で、スポーツ評論家・玉木正之氏の「涙を浮かべて謝ったから処分が軽くなったのかと疑ってしまうし、そもそもきちんと調べているのかも疑問だ」という談話。
NPBは談話が事実に反するとして28日に産経新聞社に抗議書を送り、訂正記事の掲載と書面での謝罪を要求した。産経新聞社は、これを拒否して29日付の同紙朝刊1面で「NPB 本紙取材を拒否」の見出しで経緯を報じた。玉木氏の談話が掲載された23日以降、産経新聞の記者は、NPBの事務局など敷地内への立ち入りを禁じられている。
NPB広報室は「スポーツ面では選手を調査したことを踏まえた記事を書きながら、社会面で事実と反することを書かれては信用できない。取材拒否ではないが、敷地内への立ち入りはご遠慮願いたい」としている。
服部孝章・立教大名誉教授(メディア論)は「玉木氏が述べた感想についてNPBが『事実と異なるので訂正しろ』と言うのは、論評を許さない態度で、おかしな対応だ。玉木氏は『事実がこうだ』と断定しているわけではない」と話している。
産経新聞社広報部の話 記事が全てです。それ以上のコメントはありません。
玉木正之氏の話 抗議に対するコメントはない。文句を言うのならば私に言えばいい。私の言葉は感想。記者会見の様子をテレビで見て、その感想が間違っていると言われても、そう感じたのだから。事実と違い、調査したというのならば、それを出したらいい。