ハンセン病患者の特別法廷 違法だった可能性高い

ハンセン病患者の特別法廷 違法だった可能性高い
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かつてハンセン病の患者の裁判が隔離された療養所などで開かれていた問題について、最高裁判所の有識者委員会が、「当時の裁判所の対応は違法だった可能性が高い」という意見で一致していたことが関係者への取材で分かりました。
昭和20年代から40年代にかけて、ハンセン病の患者の裁判のうち95件は「感染の恐れがある」という理由で隔離された療養所などの「特別法廷」で行われ、元患者などからの指摘を受けて最高裁判所の有識者委員会が問題点を検証しています。
29日は意見の取りまとめに向けて非公開で議論が行われ、関係者によりますと、当時の資料や証言などから、最高裁判所が特別法廷を開く必要性を十分に検討せずに認可していたことが分かり、「当時の対応は違法だった可能性が高い」という意見で一致したということです。
また、患者が通常の法廷で裁判を受けられなかったことについて、「憲法が保障する平等の原則に違反していた」という指摘も出たということで、さらに検討するため、29日予定していた結論を先送りし、来月以降に見解をまとめることになったということです。
特別法廷が憲法に違反する差別的なものだったかどうかが今後の焦点で、有識者委員会の結論が注目されます。