一般会計の歳出総額が96兆7218億円の2016年度予算が29日夕の参院本会議で、自民・公明両党などの賛成多数により可決、成立した。高齢化による社会保障費の増加などを受け、歳出総額は過去最大となる。政府は予算成立を受け、景気を下支えするために執行を急ぐ方針だ。消費の低迷を受け、今後は16年度補正予算を早期に編成するのかどうかにも注目が集まる。
予算の内訳をみると年金や介護などの社会保障関係費は31兆9738億円となった。安倍政権が掲げる「一億総活躍社会」の実現に向けた関連予算としては約2.4兆円を充てる。中国の海洋進出への対応などにより、防衛費も過去最大となった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕