MBAで使って良かった本(基礎編)
国内MBA(フルタイム)で2年間通っていた。
2年間で大量の本を読んで課題をこなしたり、色々な分野の本を読んだ。
国内MBAは米国からしたら、そこまで価値がないとか言うけれど、言語の壁という敷居がないかわりに、深くまで吸収する上では非常に有意義だと思う。自ら進んで英語の授業もできるし、英語のケースも大量に与えられるから、別に支障はない。
たぶん、国内MBAと海外MBAを取得する最大のメリットは多様性。国内MBAの多様性は海外で取得するよりも少ないのは事実。結局、留学生がいるにしても、日本人が多いしとかいう問題点はある。
とはいえ、2年間でSI企業では絶対に知らない世界に足を踏み入れることができたし、学びも多かったのは事実。
もちろん悪い点も多いので、今度書ければと思う。
MBA時代に読んで、これは使ってよかったという本をカテゴリ別で紹介したい。
今回は基礎編として、経営戦略とかマーケティングとか。
経営戦略
よくわかるマーケティング戦略
名前はマーケティング戦略とか書いてあるけれど、経営戦略の入門書として最適。
有名なフレームワークであるファイブフォーシズ分析とかPPM分析は、原版を探るよりも平易に学ぶことができる。
経営戦略の本よりも取っ付き易く、最初に読むにはいいと思う。
経営戦略の思考法
タイトルのとおり、経営戦略を思考するための指南書。経営戦略の歴史を起点として、経営戦略を読み解く1冊になっている。単眼思考になりやすい点も指摘し、物事の背後のロジックやダイナミクスを重要性を説く。
読書ガイド的な要素もあってなお良い。
良い戦略、悪い戦略
純粋に面白い。良い戦略と悪い戦略を考察している。良い戦略の要である「カーネル」はシンプルさである。短期的な思考にとらわれ、どんどんと悪い戦略へと変貌していく様を実感できる。
コーペティション経営―ゲーム論がビジネスを変える
経済学のゲーム理論を取り入れたビジネス書。非常に実務的であり、相手の次の一手を考える上で非常に重要なものである。ゼロサムゲームやwin-winの構築も本書を通じて具体的にどのようにすればよいか鍛えることができると思われる。戦略思考を鍛える上で重要な一冊である。しかし、本書は文庫本も絶版になっている。
企業戦略論
「RBV」で有名なバーニーの戦略の教科書である。海外のMBAテキストであり、上中下というボリューム感があるが、網羅的にかかれており、インプットする上では良いと思う。
戦略分析
戦略分析で有名な本書である。ケースが多く記載されているため、吸収しやすく思える。一冊が高額であるため、躊躇してしまうかもしれないが、それ相応以上の価値はある。
マーケティング
コトラーのマーケティング・マネジメント
マーケティングといえば、コトラー。マーケティングを学ぶ上では、避けては通れない書。あまりいい訳とはいえず、読みにくいが、マーケティングのエッセンスを得ることができる。
マーケティング・サイエンス入門
マーケティング・リサーチ系。統計の知識は必須であるが、これを使いこなせれば非常に面白い。統計学は、ビジネスパーソンで知っている人が少ないため、これを使いこなせばビジネスとして成り立つと思うし、そういう人がシンクタンクとかにごろごろしている。実際、簡単な分析方法であることもあり、騙されない上でも読んでおいて損はない。
影響力の武器
マーケティングの分類かどうかは微妙であるが、騙されやすい人は読んだ方が良い。営業パーソンもすぐ使えるテクニックがあるため、オススメである。
統計
統計学はMBAに入って学び始めたが、本書は非常に入り口としては最適だった。ステップ・バイ・ステップで初歩から身につけることができる。
財務・会計
コーポレート・ファイナンス
財務は学んだ事ない人にとっては独特な科目である。その独特な科目の教科書。本書はグローバルスタンダードであり、共通言語として必須本。
コーポレート・ファイナンス入門
入門書。コーポレートファイナンスがしっくりこない人には先に読むと理解が進む。
会計学入門
実務家からすれば、会計の歴史とかはすっ飛ばしてよくて、中盤くらいから読むと良い。この本と上場企業の有価証券報告書があれば、かなり会計が身につくと思う。
ビジネス・エコノミクス
ビジネス・エコノミクス
ビジネスを経済学の視点を入れるとどういうことが言えるの?ということが平易に書かれている。読みやすく、内容も具体的なので、非常に読みやすい。
ミクロ経済学の力
経済学を一歩進んでやってみたいという人に本書は最適な本。とてもわかりやすく、かつ読みやすい。大学時代、ミクロ経済学にかじったことあるけれど、ここまでわかりやすい本があるとは思わなかった。