「Git 2.8.0」では、新機能として他のレポジトリをレポジトリのサブディレクトリのように使えるsubmodules機能を搭載している。submodulesは、プロジェクトへのライブラリや外部の依存関係の統合に便利で、多数のsubmodulesを並行してフェッチできる。
また、.gitconfigでユーザー名とメールアドレスを指定している場合、.gitconfigの指定と異なるユーザー名やメールアドレスでコミットした際に、警告は表示されるものの、コミット自体は実行されてしまうが、「Git 2.8.0」では異なるユーザー名やメールアドレスでのコミットを禁止する設定が追加された。
さらに、今回のリリースではGit for Windowsプロジェクトにおける成果の還元によって、プラットフォームにまたがる新機能の追加を行いやすくしている。加えて、従来はLFのみ対応していた改行コードが、CRLFにも対応した。
なお、「Git 2.8.0」では現時点で悪用されたケースは見られないものの、悪意のあるレポジトリから任意のコードを実行できてしまう脆弱性「CVE-2016-2324」に対する修正が追加されており、旧バージョンのユーザーにも修正を呼びかけている。
このほか、clean/smudgeフィルターを停止する機能や、.gitconfigが誰によって変更されたかを確認する機能、ファイルの行末コードを確認する機能、リモートのレポジトリのデフォルトブランチを確認する機能、rsyncプロトコルを利用したクローンニング機能など、多数の機能が追加された。
【関連リンク】
・Git(英語)