あと数日で世界は謎の組織の手に落ちる!各国の首脳にそんな情報が駆け巡った。スパイ史上あってはならない禁じ手だが、宿敵同士の2大国家アメリカとロシアが手を結ぶしかない。CIAで最も有能だが女性関係に問題アリのナポレオン・ソロと、KGBに史上最年少で入った超エリートだがメンタルに問題アリのイリア・クリアキンが選ばれ、キャリアは最強・相性は最悪のスパイチームを結成。タイムリミットが迫るなか、世界を救いつつ相手も殺せと究極の指令を受ける2人。キャラも作戦も真逆な彼らが、金と頭脳と悪を結集させた史上最大の敵を倒すことは出来るのか──?
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たしか丁度、英国謹製「キングスマン」伝統の「スペクター」などと立て続けにスパイ映画が上映される中、この0011ナポレオン・ソロのリメイク「コードネームU.N.C.L.E.」も公開されて、評判もよかった記憶がある(スペクターが一番アレでしたが)。
米国ナポレオン・ソロ役には、スーパーマンのヘンリー・カヴィルを配役。
1960年台のオリジナル版ナポレオン・ソロ役のロバート・ヴォーンは悪役として“スーパーマン 電子の要塞”に出演していて、なんだか妙にスーパーマンが絡んだ?配役。
相棒ロシアのクリヤキン役はアーミー・ハマー。こちらはよく知らない。
ヒロインには、“リリーのすべて”で主人公の妻ゲルダ役を演じるアリシア・ヴィキャンデル。
SF「エクスマキナ」でもロボット役をやってる。
ウェーバリー役としてヒュー・グラントが出ているあたり、キャストもいい感じ。
中身は、古きよきオーソドックスなスパイもの。
悪の組織が開発する核兵器をめぐり、米ソの諜報機関が手を組み相対する。
この辺は今に置き換えればテロリストに対して国家が手を組み対処するのと同じ。
イマドキのご時世に合った設定。
バディものとしての王道の作り。
いがみ合う二人が→反発しながらも→お互いを救ううちに→徐々に相棒として上手く回転が始まり→どこかで亀裂が入りそうになりつつも→悪を倒す
というルーチンをキレイになぞる。
バディものといえばお互いに足りない部分を補い合う関係だけれど、今作でも
「器用なソロ」「マッチョなクリヤキン」
「女遊びの激しいソロ」「ストイックなクリヤキン」
と対象的なキャラを並べている。
イマドキは、米ソのような関係性が成立しづらい。
米中コンビ……は、違和感がある。
睨み合っているわけじゃない。
今は大国同士の睨み合いではなく大国に対しテロリストが逐次テロを仕掛けている時代。
エンタメでそれを昇華しようにも、そんなものは笑うに笑えない。
だから時代設定を過去にしたナポレオンソロで米ソコンビが核兵器を持つテロリスト相手に戦う。
間に立つ美女 アリシア・ヴィキャンデルは峰不二子的な存在。
評判通り爽快なスパイムービー。
だけどおバカさで「キングスマン」の方が好みかもしれない。
ガイ・リッチーの「シャーロックホームズ」が好きならオススメ。
「ロック・ストック~」を期待すると違和感。