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南西防衛強化に一歩 海・空自との情報共有課題 与那国島に陸自部隊発足
陸自では「何もない所に部隊は展開させにくい」というのが常識だ。国境の島に駐屯地という拠点を置く重要性も大きい。監視隊は実戦部隊ではないが、有事の際、拠点となる駐屯地があれば部隊や装備を即座に緊急展開させることが可能となる。
自衛隊誘致を主導してきた与那国町の糸数健一議長は、島が昨年9月に記録的な台風被害を受けたことや人口減を念頭に「160人の隊員が常駐すれば災害時に心強く、島の活性化や経済効果も期待できる」と話す。宮古・石垣両島への部隊配備にもつなげ「離島を防衛できる態勢を整えてほしい」とも強調する。
陸自は宮古・石垣両島に有事で初動対処にあたる警備部隊と地対空・地対艦ミサイルを配備する方針。鹿児島県の奄美大島にも同様の部隊を置き、これらがそろえば当面の南西シフトは完了する。