小型機墜落事故 操縦訓練目的の飛行だったか

小型機墜落事故 操縦訓練目的の飛行だったか
大阪の八尾空港で小型のプロペラ機が墜落し4人が死亡した事故で、通常は機長が座る左側の操縦席に別の男性が座り、機長はその右側に座っていたとみられることが、警察などへの取材で分かりました。警察は、機長の指導の下、操縦訓練を目的とした飛行が行われていた可能性があるとみて、いきさつなどを調べています。
26日、大阪の八尾空港で小型のプロペラ機が墜落し男性4人が死亡した事故で、国の運輸安全委員会は、28日、機体の損傷が激しい部分を切断するなどして墜落の状況を詳しく調べました。
警察などによりますと、亡くなった4人は、機長で広島市に住む西本泰志さんと八尾市の飛行クラブのメンバーとみられ、このうちの1人は、大阪・豊中市の川崎貴嗣さんと確認されました。頭を強く打ったことが死因とみられています。
川崎さんは、通常は機長が座る左側の操縦席に座っていましたが、機長の西本さんはその右側の操縦かんがある席に座っていたとみられることが、警察などへの取材で分かりました。川崎さんは、自家用の小型機を操縦する免許を持っていて、現在は事業用の飛行機の免許の取得を目指して、パイロットの養成講座に参加していたということです。
また、墜落した小型機は、当初予定していなかった神戸空港との間を往復する飛行を急きょ行っていたことが分かっていて、警察は、機長の指導の下、操縦訓練を目的とした飛行が行われていた可能性があるとみて、いきさつなどを調べています。

国交省 小型機パイロットに注意呼びかけ

八尾空港の事故を受けて、国土交通省は28日、小型機のパイロットなどに対し、安全確保に万全を期すよう、文書で注意を呼びかけました。
文書では、去年7月に東京・調布市で小型機が住宅街に墜落して、住民の女性を含む3人が死亡するなど、去年からことしにかけて小型機の事故が相次いでいるとしています。このため、小型機のパイロットなどに対し、着陸の際の安全手順の再確認や機体の整備の確実な実施など、安全確保に万全を期すよう注意を呼びかけています。