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 人工知能(AI)が医師の病気の診断を支援するシステムを開発したと、自治医科大と医療機器メーカーなどが25日、発表した。患者の症状を入力すると、人工知能は病名とその確率を計算して示すという。来年度にも、自治医大病院で実証実験を始める。

 システムは自治医大と、創薬支援などをしている会社「LSIメディエンス」や医療機器会社「東芝メディカルシステムズ」など計5社と開発。人工知能は「ホワイト・ジャック」と名付けられている。

 東京都内で公開された試運転では、患者が普通なら紙に記入する「予診票」を、ソフトバンクの人型ロボット「ペッパー」を相手に入力。医師の問診でさらに患者の症状などを電子カルテに追加していく。

 それらの情報を受けた人工知能は、随時、患者の診療データなどを集めたデータバンクをもとに、考えられる病名とその確率、必要な検査などを提示した。

 担当者によると、このシステムを使えば、医師は見落としてはならない病気に気付くことができ、若手の医師にとっては経験不足を補うこともできるという。(合田禄)