大隈崇
2016年3月28日03時00分
被爆の実態を次世代に伝えようと海外で発信する若者に外務省が委嘱する「ユース非核特使」経験者が集うフォーラムが27日、広島市中区の広島平和記念資料館であった。核兵器のない世界を実現するために若者ができることについて意見を交換し、取り組みを続ける決意を新たにした。
4月にある主要7カ国(G7)外相会合のプレイベントで、外務省の主催。この日は広島や長崎などから特使を経験した23人が登壇し、国連に核兵器廃絶を願う署名を届ける高校生平和大使や、ピースボートで世界を巡って証言をする被爆者を支える「おりづるユース特使」など、それぞれの経験を紹介した。
外相会合に期待することについても意見を述べ合った。県立大門高校(福山市)を卒業した広島市立大1年の中村祐理さん(19)は「力任せでなく、言葉などを使って核や紛争の問題に取り組んでほしい。若者の意見をどうやってとり入れていくかも考えてほしい」と要望した。
県原爆被害者団体協議会の坪井直理事長(90)は「いろいろ考えていてすばらしい。私は90歳だが核兵器廃絶をあきらめていない。純粋な思いをいつまでも持ち、ともにがんばろう」と激励していた。(大隈崇)
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!