アパレルバイトがしたくなるマンガ『テラモリ』レビュー

こんにちはバイトハブ星野です。
私が以前勤めていた会社で新卒採用の企業展や会社説明会・一次選考を行っている際に、
〇上着のボタンを全部留める『ガチガチのウブ男風』
〇グレーにストライプのスーツの『オレ、できる男風』
〇ピンクの派手なカッターシャツを着た『結婚式の2次会風』
など、就活において希望の会社からの内定を取ることだけに専念しているとは思えないような服装の男子学生と遭遇することがしばしばありました。(ボタンの留め方については微笑ましい程度ですが)
もちろん本人の知識不足や自覚の低さというのも原因として挙げられますが、もし仮にスーツ屋で購入する際に店員が『就活用』と知っていたにも関わらず適切なアドバイスせずに『いろいろな場面で使えますよ』という売り文句で購買意欲を掻き立てていたのであればかわいそうと言わざるを得ません。もちろんその真偽を確かめる術はないのですが。
しかしアパレル販売をはじめ営業職では長い目での顧客の満足度より目の前の売り上げを取ってしまうということはよくあることかもしれません。
そういった営業的視点やその他体力的にきついといった理由から『服のコーディネートやファッションの研究は好きだけどアパレルの仕事は辛そう』とアパレルバイトに興味はあるもののちょっと敬遠してしまっている人も少なくないのではないでしょうか。
そんなアパレルの仕事に興味を持っていてアパレル販売の仕事についてもその裏側を知りたいな、という方にオススメなマンガが
テラモリ
作者:iko
出版社:小学館
です。
スーツ専門店『テーラー森』を舞台にスーツやネクタイなどの知識、消費者としては見ることのできないアパレル販売の裏側について、新人の大学生アルバイトの高宮陽の成長とともに知ることができるマンガです。
またアパレル販売の中でもメンズスーツ専門店にスポットを当てているので、社会人になる前の学生さんや、すでにスーツを着用する会社員の方でスーツの着こなしに自信のない方にとっても参考になる部分が多いです。
《テラモリの登場人物》


画像: テラモリ2巻の登場人物紹介より
〇高宮陽(20歳)
テラモリの主人公でスーツ屋『テーラー森』中央店の新人バイト。
ゲーマーでオタクの女子大生。
〇平尾宗隆(27歳)
中央店の副店長。
ドSな性格で、売上に厳しい。
〇徳益寛治郎(37歳)
中央店の店長。
ドスケベっぽい。
〇柳川慎太郎(21歳)
中央店の3年目アルバイト。
陽ほどではないがゲーマー。
〇春日原花(27歳)
中央店唯一の女性社員。
普段は優しいお姉さん。
〇朝倉戒道(27歳)
中央店で3年目の契約社員。
靴に詳しい。
〇大橋穣(27歳)
テーラー森本社の店舗開発部。
母がイタリア人のハーフ。
《アパレルバイト(テーラー森)の仕事内容》


作中ではアパレルバイトの華やかな部分はもちろん、裏方の地味な作業まで用語の解説を交えながら紹介されています。表的な業務について簡単にまとめます。
〇店内清掃

店内外のガラス拭きや床の掃除など、店内の美化には常に気を遣います。
毎日沢山のお客さんが利用するフィッティングルームでは髪の毛がものすごくたくさん落ちているそうです。
〇接客


店舗の売上貢献を念頭に、お客様に気持ちよく買ってもらえるようなアドバイスをしながら笑顔での接客。
また商品の知識を熟知したスタッフならではアドバイスで、お客さんのニーズに答えられるような商品をおすすめするのも重要な役割です。
〇レジ補佐・レジ

会計待ちのお客さんが多い時には、商品のチェック&包装を行う『レジ補佐』とお会計を行う『レジ』を分担します。
中央店では自動釣銭機を導入しているので計算は不要で、お金を機械に入れて出てきたお釣りを渡します。
〇売り場管理


お客さんが手に取る商品が陳列されている棚(IP・アイテムプレゼンテーション)の整理をします。
その他マネキンのような各コーナーの目玉商品(PP・ポイントオブセールスプレゼンテーション)のディスプレイなど、お客さんたちが実際に購入後のイメージをして気に入って買ってもらえるような工夫もします。
〇納品


店舗に届いた在庫を倉庫で管理したり、店頭に並べる準備をしたりします。
セール前は大量の値札の差し替えもあり、表側からは見えない重労働です。
こういったアパレルバイトでどんな業務があるのかを楽しいことも大変なことも丁寧に紹介するコメディマンガ『テラモリ』は、アパレルバイトに興味がある方にはぜひ知ってもらいたい内容だけではなく、スーツの着こなし方やスーツ着用&購入、その他小物選びの際に役立つ知識も紹介していますので、サラリーマンの方でスーツをかっこよく着こなしたい方やいまさら聞けないスーツ着用の注意点などを知りたい方にもオススメです。